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戦略・戦術

第73回『働きがいとは何か?』 ~働きやすい会社はつまらない。働きがいのある会社の科学~

継続経営 百話百行


5) 楽な仕事は死亡率を2倍に高める

イギリスの研究で、
3万人の公務員の調査で
地位ランクが最も低い人が
ランク高く・より重大な仕事を行う人よりも
死亡率が2倍高いことがわかったのです。

ケニアサバンナで暮らすバブーン(猿科ヒヒ)は、
仕事の少ない個体ほどストレスホルモンの量が多かったのです。

猿と人間が同じかは分からないが
どうも、成長を感じる、少し背伸びするくらいの仕事が良いようです。

ロンドン大学の研究では
たばこを吸うが、会社の自由度が大きい
のと
たばこは吸わないが、会社の自由度が小さいのでは
後者の方が身体を壊しやすく
慢性病にかかる確率も高いそうです。

だから、
成長できるようなチャレンジの仕事は大事だが
事細かに指示や指導するより
ある程度自由にさせるのが良いのです。

アメリカの赤字になったことがない航空会社
サウスウエスト航空では
目標は会社が決めるが
やり方は自由にしてもらう。と、言っていました。

ある程度自由にするのが
ストレスを溜め込まない方法なのです。


6) リーダーシップの成功の秘訣

エナジャイザー(エネルギーを与える人)
ポジティブエナジャイザーは組織の中で、許し、思いやり、謙虚さ、優しさ、信頼、誠実さ、正直さ、寛容性、感謝、承認といった道徳的行動を示したり、育んだりします。その結果、誰もが活躍し、成功する組織に変わります。

ただし、ポジティブエネルギーとは、単に楽しいことを考えたり、従業員が経験している過度のストレスやプレッシャーを無視したりすることで、表面的なポジティブさを取り繕うことではないです。そうではなく、価値観を積極的に示すのです。

ポジティブエナジャイザーは、
従業員のエンゲージメントレベルを大幅に向上させ、離職率を低下させ、ウェルビーイングの実感を高めます。
 その一因は、関係性エネルギーに触れると、脳活動の細胞レベルで皮質厚が増し、オキシトシンやドーパミンといったホルモンが分泌されるからです。また、身体の細胞レベルでは、炎症が抑えられ、病気に対する免疫が高まります。組織においては、株主へのリターンが増し、筆者らのいくつかの研究では、収益性や生産性が業界平均を4倍以上、上回ることが示されました。

リーダーは、ポジティブエナジャイザーになると良いのです。

しかし、ほとんどの人が
成功するリーダーになるためには
目標を設定し、自制心を持って頑張るしかないと思っています。
しかし、そんなことはないようです。


7) 自制心は、人間にはない?

リーダーは、ものすごくしっかりしていて
自制心が強くないとできないように思うが

そんなことはないようです。

人間は
日々の簡単な目標に向かっているときでさえ、
2割は集中できません。

年の始めに誓いを立てる人は多いが
1年間貫く人は、 8%
1週間後ですら、25%は、誓いを破っています。

人間はそもそも、計画通りにいけないのです。

リーダーは、そのことも知っておかないといけません。


もう少し、詳細の実験データがあります。

人間は、未来に対する認識が甘いようです。

例えば
今と、未来の価値を金額で比較してみます。

政府から還付をされるという実験で
今すぐだと100ドル還付され
1年後だと400%上乗せして還元します。
つまり500ドルになります。

今だと、100ドル、1年待つと500ドルもらえる
どちらを選ぶ人が多いでしょうか?

ほとんどの人が100ドルを選んだそうです。

つまり、未来の価値より
今の方が高いということです

大がかりな実験では、
今の100ドルの価値は、1年後17ドルの価値に
しかならないと感じているようです。
だから、
1年後の100ドルもらうより、今の17ドルを選択するということになるのです

では、どうすると、自制心を持てるのでしょうか?


8) 自制心を持つには?

1.感謝をする。

先ほどの実験で1年後と、今の価格を比べると、
感謝している人は、将来の100ドルは、今の価値だと31ドル
幸せに感じている人は、将来の100ドルが、今の価値は18ドル
普通の人は、今の価値が17ドル。

つまり、感謝をしている人がもっとも
将来価値を高くすることができるということです。

他に、
2.思いやりを持つ
3.誇りと忍耐を持つ
4.社交的である
5.外への広がりを持つ
6.個から集団を意識する

この6つを意識すると
自制心が高まるそうです。

つまり、人間は、自制心が働かないように出来ているのだが
それでは、もちろんダメで
どうすると自制心を高められるか?
これが、大切なようです。

 

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