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ビジネス見聞録

講師インタビュー「なぜ今《業務の見える化》が必要なのか」ファンクショナル・アプローチ研究所 横田尚哉氏

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魔法の問いかけ「誰のため?何のため?」

「見える化」を浸透させるには、まず何から始めればよいでしょうか?

 まずは、「誰のため、何のため」と問いかけをしてください。今やっていること、業務、書類、作業、どんなものでも構いません。とにかく、「それは誰のためなのかな」、「何のためなのかな」と、問いかけをしてみることです。始めるならまずはそこからです。
 
 そして、もう一つ付け加えるとすると、形容詞をやめる。多いとか少ないとか、長いとか短いとか。形容詞で業務の会話をあまりしないようにすることが、大切です。形容詞を数字に変える。「今日、仕事が多いね」と言わないということ。「今日、仕事が100件あったね」と、「100件」と言うということですね。

 多い少ないは、人によって感覚が入るので、主観が交じってしまいます。客観的なものとしては数字や数詞。形容詞を数詞に変えるというのが、簡単な意識改善です。「業務の見える化」というのは、とにかく数字で扱っていくことが重要です。数えられるように、数字になるように、という客観的な事実で判断することを心掛けるのが、「業務の見える化」を始める導入として良いと思います。

原理・方法を学び、実例で「見える化」を身につける

「業務の見える化」音声講話の、効果的な使い方について教えてください。

 まず1巻目は、「業務の見える化」の理論をまとめました。ファンクショナルアプローチ(=物事の本質を捉える手法)によって「業務の見える化」が、なぜできるようになるのかということを、解説しています。その理論や原理を1巻でしっかりと身につけて欲しいと思います。
 
 そして、2巻・3巻は実際の具体的なやり方をお伝えしています。この2巻・3巻は、表や計算がありますので、テキストを確認しながら、そういうものを繰り返し聞いて、実践的なスキルを身につけていただきたいと思います。
 
 4巻・5巻は実際の企業の導入例です。事例を参考にしながら、自分たちの様々な業務を、見える化をしてみてください。これは、できれば複数の人とやっていただくことをお薦めします。一人よりも複数で見える化を進めていただいたほうが、効果が大きいです。
 
 同じ業務をやっている仲間、職場の仲間と一緒にやってみる。あるいは、社長と部長でやってみる。あるいは、部長と担当者でやってみる。複数の人で内容を確認し合いながら、「こうかね」「ああかね」と言い合いながらやっていただくと、より「見える化」が進みますし、社員の意欲向上、議論の活性化、会社の方針の共有など、多くの利点があります。

「見える化」で業務をひも解き、会社の発展を

最後に一言、社長へメッセージをお願いします。

 実感されていると思いますが、時代は変わりました。それでは、ご自身の経営は変わりましたか?ということです。これを社長は自問してほしいわけです。まだ、変わっていないという答えになりそうであれば、今すぐこの時代に合わせて経営を変えるということを、考えてほしいと思います。
 
 よくあるのが、手段をこのままキープして目的を変えてしまうということです。時代が変わったから、売っている商品は一緒ですが、その目的を変えてしまうということがありますが、それも少し違うと思います。
 
 私はいつも、目的は変えずに手段を変えてくださいと言っています。目的を変えてはいけません。それは会社の創業目的を変えるようなものです。ただ、手段は変えましょう。

 そのために、過去を手放し、未来をつかんでください。過去を手放すために「業務の見える化」ができていないと、大切なものまで手放してしまいます。「見える化」がしっかりとできていれば、目標・目的を変えず、手段を変えるということもできますし、過去を手放して未来をつかむということもできます
 
 今は大きく変化している時代といわれ、複雑になった業務を抱えて自社の業務が見えていない企業も多いです。是非この「業務の見える化」講話を使って業務をひも解き、自社の成長・発展にお役立ていただけると、嬉しく思います。

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