既存賃貸借契約はインボイスの不足事項を覚書で補足
インボイスは本来取引の都度発行されるものですが、銀行口座振り込みや口座振替なので定額を定期的に支払う家賃等の場合は、 賃貸借契約書と預金通帳の記録などの複数の書類を組み合わせてインボイスとすることが認められています。
適格請求書(インボイス)には、次の7項目の記載が必要になります。
①インボイス発行事業者の氏名または名称
②インボイス登録番号
③取引年月日
④取引内容
⑤税率ごとに区分して合計した対価の額および適用税率
⑥消費税額等
⑦書類の交付を受ける事業者の氏名または名称
既に締結している賃貸借契約書においては、 ①貸主の氏名と⑦借主の氏名及び④取引内容が記載されています。
そして、③取引年月日は預金通帳で確認できます。
しかし、②インボイス登録番号の記載がありません。
また、⑤適用税率や⑥消費税額が契約書に記載されていないこともあります。
そこで、大家さんに賃貸契約書に記載されていないインボイス登録番号等の不足事項をまとめて記載した覚書を発行してもらい、会社側で契約書と一緒に保存しておくことによりインボイスの保存要件をクリアすることができます。
こうしておけば、毎月請求書なしで家賃を銀行振り込み、または口座振替していても、インボイス対応は問題ありません。
家賃の支払いはどの書類を組み合わせてインボイスの保存要件を満たしますか？
