インボイス制度導入直までできる範囲で準備する
今回は、10月1日をまたぐ取引のインボイスの取り扱いについて、説明しました。
ポイントは次の3つです。
・20日締めの請求書も1枚のインボイスで発行可能
・短期前払費用は事後にインボイスを受領し保存
・契約継続中のリース料はインボイス不要
消費税のインボイス制度は新しい制度ですので、企業の経理担当者が日常業務をこなしながら完璧な準備や対応をするのは困難です。
その辺の事情は国税当局側も理解しているようで、令和5年度税制改正に関する国会審議において国税庁次長は、「インボイス制度について、制度の定着を図るため、調査の過程でインボイスの記載不備を把握したとしても、インボイスだけでなく他の書類等を確認するなど柔軟に対応していくということで考えてございます」と答弁しています。
ですので、インボイス制度を過剰に心配しすぎることはありませんが、会社としては、できる範囲でしっかりと準備をして対応しておきましょう。
御社のインボイス制度の準備は何%完了していますか?
(参考)
国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」(令和5年4月改訂)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/qa_01.htm
公益社団法人リース事業協会「リース取引のインボイス(2023年3月)」
https://www.leasing.or.jp/studies/docs/invoice202303.pdf