手形サイトの短縮による金融コストの増減
売り上げ代金を手形で回収していた企業においては、手形サイトの短縮により、資金回収が早まります。
その結果、これまでよりも銀行に支払う手形の割引料が減少します。
売上債権の回収までに必要となる運転資金の銀行借り入れも減り、それにともない支払利息の金額も減少するでしょう。
一方で、支払手形を振り出している会社は、手形サイトの短縮により支払いが早まります。
これまでは信用により、手持ちの資金がなくても金利負担なしで支払いを猶予してもらえていましたが、今後は手形による支払猶予期間が短くなります。
運転資金の不足額を銀行融資等で調達しなければならず、支払利息の金額が増加していくことになります。
社長としては、損益計算書の営業外費用を確認し、手形サイトの短縮で、金融コスト(支払利息、手形売却損[割引料])がどの程度変動するのかを見積もっておきましょう。
今後、金利が上昇することも見越して、決算への影響も把握しておいてください。
将来的に営業外費用(金融コスト)は増えそうですか、減りそうですか?