東京お台場の商業施設「デックス東京ビーチ」内に3月15日にオープンした「マダム・タッソー」という蝋人形館は一見の価値がある。
「マダム・タッソー」は、1835年に蝋人形彫刻家マリー・タッソー(Marie Tussaud)がロンドンにオープン、その後アムステルダム、ラスベガス、香港、ニューヨーク、上海、ワシントンD.C.、ベルリン、ハリウッド、バンコク、ウィーン、シドニーなどにできて、現在では世界9カ国・13カ所で運営され、これまでに計5億5,000万人以上が足を運んでいる。
ここには世界各国の等身大有名人が展示されており、ナポレオン、チンギス・ハーン、マハトマ・ガンディーなどの歴史的人物、ダーウィン、アインシュタインなどの科学者、ゴッホ、ピカソなどの芸術家、ビートルズ、チャップリン、エルヴィス・プレスリー、マリリン・モンローなどの俳優や歌手、モハメド・アリ、ペレなどのスポーツ選手などがいる。
東京にはオバマ大統領、ダイアナ妃、ダライ・ラマ、マイケル・ジャクソン、スティーブ・ジョブズ、オードリー・ヘップバーン、レディ・ガガなど世界の有名人から、吉田茂、坂本龍馬などの歴史的
人物、ダルビッシュ、三浦知良、王貞治などのスポーツ選手、坂本龍一、マツコ・デラックス、AKB48などの芸能人まで、幅広い等身大フィギュア60体以上(1体の制作費は約2,100万円)がジャンル毎に6つの部屋に並んでいるが、昨年9月30日から1月4日まで期間限定オープン時に予想を大きく上回る10万人が来場したことで、常設展示が決定したようだ。
マダム・タッソーは1793年にギロチン台に散ったルイ16世とマリー・アントワネット王妃や、フランス革命指導者ロベスピエールのデスマスクを制作するなど、亡くなった人物のデスマスク制作から始まっており、ロンドンではこれらに加えて殺人鬼や罪人の拷問などが展示される「恐怖の部屋」が有名なため、私は昔ロンドンで行ったマダム・タッソー「蝋人形館」の印象はあまりよくなかったが、東京にできたものに行ってみると「蝋人形館」ではなく、有名人の等身大フィギュアが並ぶテーマーパークという感じで楽しめる施設となっていた。
また、ここは等身大フィギュアに触ったり、写真撮影をすることができるので有名人と肩を組んで記念写真を撮ったり、用意されている衣装をつけて映画の場面を再現した写真を撮ったりできるのが最大の特徴で、私も既に亡くなっているスティーブ・ジョブズやマイケル・ジャクソンと記念写真を撮ってきたが、写真で見ると本物との記念写真に間違えるほどだし、実際に対面していても怖いほどリアルだった。
ゴールデンウィーク後には黒柳徹子の等身大フィギュアが新たに設置され、メディアにとりあげられたが、新しいフィギュアを設置しながら順次展示内容を拡充して行くことで人気も維持できそうだ。