●bepocah(ベポカ)
http://www.bepocah.com/ja/index.html
所在地:東京都渋谷区神宮前2-17-6
tel:03-6804-1377
営業時間/月~木:17:00~25:00、金土:17:00~27:00
定休:日曜日
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- 高島健一の「社長のメシの種」
- 第108回 ペルー料理
2004年に英「エコノミスト」誌が「ペルー料理は世界有数の偉大な料理の一つになった」と書いて以来、世界的にペルー料理が話題になり、今年の世界中のレストラン業界専門家が選出する「ワールド50ベストレストラン」では、16位が最高だったパリのレストランに対して、ペルー料理は首都リマの「Astridy Gaston」(ガストン・アクリオ氏)が14位に選出され、この秋には「ラテン・アメリカのベストレストラン 50」がペルーで開催されることになっている。
ペルーは先住民のインディヘナ、スペイン人、イタリア人、アフリカ人、中国系移民、日系移民が住む多民族国家で、ペルー料理もスペインから持ち込まれた食文化に、これらいろいろな国の影響を受けて独特の進化をしている。
また、面積が日本の3.4倍で、世界に存在する気候帯の3分の2に当たる350を越す気候区分を持っているため、栽培できない作物はないと言われるほど恵み豊かな土地で、トマト、ジャガイモ、とうもころし、とうがらしなども全てアンデスが原産だ。
首都リマを含むペルーの太平洋岸は南北約3,000kmもあり、ムール貝、平目、鯛、カニ、イカ、タコ、エビなどのシーフードが好んで食べられており、新鮮な魚介類に山間部で取れたとうがらしを合わせ、レモンをたっぷりかけた「セビーチェ(Cebiche)」と呼ばれるマリネ料理は、ペルーの代表的料理の一つだ。
■ベポカ(bepocah)
豊富な海の幸、山の幸があるペルー料理だが、近年注目されているのはこれらを使って新たな料理を作り出しているモダンペルー料理だ。
モダンペルー料理店は近年ロンドン、NY、バルセロナなど世界各地に次々に登場しているが、「ベポカ(bepocah)」という、伝統的なプルー料理をモダンなプレゼンテーションにて提供している店が、3月21日に東京・原宿にもオープンした。
日系ペルー人と日本人が共同で開業したこの店は、バル化、カジュアル化していく日本のレストランの流れと逆に、照明を落とした落ち着いたインテリアで、郷土料理店とは一線を画し、盛り付けにも工夫を凝らした美しく美味しい料理を提供している。
私は前菜に「3種のセビーチェ」と、マッシュポテトの上にケーキのようにカラフルなトッピングが乗った「4種のお楽しみカウサ」を食べ、メインに中国系移民のもたらした炒め技術を取り入れた「ロモ・サルタード(牛ヒレ肉のソテー)」などを食べたが、どれも今まで体験したことのない新鮮な味わいを楽しめた。
ペルー料理には多くの種類の唐辛子が使われていることも特徴だが、必ずしも辛い味が多いわけではなく、新たな味が発見できるので、料理に興味のある方は、ベポカでこの流れを体験していただきたいと思っている。
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