2014年の訪日外国人客数は過去最多の1,340万人(日本政府観光局(JNTO)発表)となり、始めて1,000万人を突破した一昨年を30%上回った。
これは円安で日本への渡航が割安になったこと、日中関係、日韓関係の悪化で減少していた中国、韓国からの訪日客が春以降回復して、中国人は前年比83%増の240万人、韓国人は12%増の280万人となったことなどが要因と思われる。(国別1位は台湾)
また、昨年10月に外国人旅行者への消費税免除枠をカメラや炊飯器などから酒、化粧品などの消耗品にも拡大したことにより、外国人観光客の支出額は40%増加して2兆円を上回ったが、46ヵ所の全国アウトレット店では、外国人による免税商品購入額が11月は92億円(9月は48億円)となった。
しかし、世界各国の外国人観光客数を見ると日本は27番目で、1位フランスの8,500万人、2位アメリカの7,000万人、アジアで一番多い中国の5,600万人(2013年)から見るとまだ少ない。
政府目標は2020年の東京オリンピック時に2,000万人だが、私は3,000~4,000万人も可能ではないかと考えており、今後に期待している。
■原宿観光案内所
カワイイやストリートファッションなどのメッカである原宿は、東京都内でも銀座や新宿と並んで外国人観光客が多い場所で、店舗の免税売上比率もアウトレットモールに肩を並べている。
そのため、日本のポップカルチャーを世界に向けて発信する「もしもしにっぽんプロジェクト」は、昨年12月25日に観光案内所、無償Wi-Fi、外貨両替機、無料スマホ充電、海外配送サービス・カウンターなどからなる「MOSHI MOSHI BOX」を原宿の竹下通りと明治通りの交差点近くにオープンした。
観光案内所は、原宿の商店会などと連携して渋谷区観光協会が運営、英語とスペイン語を話せるスタッフが常駐し、英、中、韓国語の地図や観光案内パンフレットなども無料配布しているし、原宿らしい日本のお土産グッズも置いてある。
また、ここの並びに12月13日にできたスマホメッセージアプリ「LINE」の公式グッズショップでは、店内に並んでいる等身大のLINEキャラクターぬいぐるみなどと記念写真を撮っている外国人観光客が多く、国内のグローバル化が急激に進んでいることが伺える。
今後は原宿だけでなく、全国の観光地や商業地では、パリなどの外国人観光客が多い都市を参考に、急増する外国人観光客への対応を考えていく必要がある。