2年前の2013年3月に東急・東横線渋谷駅が地下化、地下鉄副都心線との乗り入れが始まったが、それに伴い東横線は代官山駅を出たところから地下トンネルに入った。
今回、そのトンネル上部の線路跡地を有効活用した「ログロード代官山(LOG ROAD DAIKANYAMA)」という複合商業施設が、東急電鉄を事業主に4月17日にオープンした。
全長220mの細長い線路跡地の敷地に、散策路に沿って5棟の商業施設が並び、「開放感溢れ、風格のある別荘地を訪れたときに感じるような清々しさや、穏やかな気持ち、思わず深呼吸したくなるくつろぎ感」という開発コンセプトそのままに、近所の人が犬の散歩がてら訪れるような場所となっている。
5棟中3棟には、アメリカ西海岸を代表するライフスタイル複合セレクトモール「フレッド シーガル(Fred Segal)」の日本初進出店舗が出店しているが、そのうち1棟は食まわりの雑貨やカフェを提供する「ザ・マート・アット・フレッド・シーガル」で、そこで販売しているオレゴン州ポートランドでも行列ができるドーナツ店「カムデンズ ブルー☆ドーナツ(CAMDEN’s Blue ☆ Donuts)」には初日から長い行列ができ、早々に売り切れてしまった。
私は2日目の開店前から並び、購入までに40分ほどかかったが、時間のない人用に6個入りセットを1,500円で別に販売していたのには感心した。
「コアントロー」というお酒を食べる前に注入する「コアントロー クリーム ブリュレ」 、シナモンとコリアンダーで風味を付け、レーズンとアップルを生地に練り込んだ「アップル フリッター」、ブルーベリーをピューレ状に加工し、新鮮なバジルと隠し味にバーボンで香りづけた「ブルーベリー バーボン バジル リング」などの人気ドーナツは380円で、少し大きめだが甘さ控えめの大人のドーナツだった。
フレッド シーガルの他2棟はレディースとメンズのファッションを扱う店で、デニムを中心にカジュアルからデザイナーものまで幅広くセレクトされていた。
フレッドシーガルの両端は、既にオープンしているキリンビールが提供するブルワリー(醸造所)併設店の「スプリングバレーブルワリー東京」と、5月以降にオープンするブルーボトルコーヒーのスタンドが併設された全米No.1ベーカリーと評価されている「タルティーン ベーカリー&カフェ」という飲食業態だ。
「スプリングバレーブルワリー東京」は、店内にビールの醸造がみえる仕込み窯があり、メニューにも定番ビールは6種類の 1,000円で飲み比べセットがあるなど、ビールを楽しむお店で、食事もビールのおつまみにちょうどよいメニューが並んでいた。
旧山手通り沿いのTUTAYA「代官山 T-SITE」や「ログロード代官山」によって、代官山は再び大人の街として動き出した。