●ダンデライオン・チョコレート
https://www.dandelionchocolate.com
所在地:東京都台東区蔵前4-14-5
tel:03-5833-7270
営業時間:10:00〜20:00
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- 高島健一の「社長のメシの種」
- 第171回 ダンデライオン・チョコレート
バレンタインデー前はチョコレート関係のイベントや新しいお店のオープンなどが多い。
バレンタインデー直前の2月11日に台東区蔵前にオープンした「ダンデライオン・チョコレート」には、初日から長い列ができ、お店に入るまでに3時間、レジ待ち30分と、チョコレートやドリンクを買うまでに合計3時間半を要した。
ここは元IT起業家だったトッド・マソニスとキャメロン・リングが、2010年にサンフランシスコで創設した「Bean to Bar」と呼ばれるチョコレートの新しいジャンルの店で、既存の製法とは違い、牛乳や類似する添加物を使用せず、カカオとケインシュガー(さとうきびから作った砂糖)のみで作り上げるため、カカオ豆の風味を純粋に味わうことができるという。
シングルオリジンと呼ばれるブレンドをしていない単一種のカカオ豆を選別、風味を表現するために焙煎、磨砕、調合、成形といった過程のすべてを手作業で行っていて、「クラフト フード(手作り食品)」ブームにも乗っている。
私は午後3時半頃に入れたが、3種類あるチョコレートバー(板チョコ)のうち1種類や、デザート系のメニュー3〜4種類は既に完売していた。
気になるものをいくつか買って2階のカフェスペースに行き食べてみたが、カカオ豆や手作り製法にこだわっているだけあり、それぞれに違った味わいが楽しめた。
ただ、2階のカフェスペースは混んでおらず、空いている席がいくつもあったので、チョコレートを買いに来ただけの人も多かったと思われた。
私は行列に並ぶことは慣れているのであまり苦痛ではないが、急いでいる人や寒い日だったので体がキツイ人もいるのではないかと思い、並んでいる最中にテイクアウトとカフェ利用を分けてはどうかと提案してみた。
元IT起業家が創業した店なので臨機応変な対応を期待したが、「途中でやり方を変えると混乱する」という理由で却下されたため長い列が続いたのは残念だった。
この日もテレビ局の取材が来ており、長い行列をメディアが取り上げる宣伝効果はあると思うが、並んでいる人もスマートフォンなどでそれぞれにSNSで情報発信ができる時代なので、今後は「並ばせない配慮がある店」の方が好感されるのではないかと考えている。
最近は、女性によりチョコレートイベントとなっているバレンタインデーだが、春節で来ている多くの中国人観光客をはじめ外国人は全く興味を示していなかったので、バレンタインデーのチョコレートは日本独特のものだということを改めて感じた。
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