2013年は明るい雰囲気で始まった。
2012年は世界的に選挙の年で、フランス、アメリカ、韓国などで大統領選挙が行われ、中国も10年ぶりに習近平氏にトップが替わったが、日本も12月16日の総選挙で自民党が政権を奪還し、再び安倍政権が発足した。
安倍首相は選挙戦の時からデフレによって弱った経済の再生を中心的な課題に据え、2%のインフレ目標や10兆円規模の公共投資などの「アベノミクス」と呼ばれる経済政策を掲げ、それを市場が好感、円安と株高が進行した。
11月14日に野田前総理が解散に言及した直後から始まった円安を受けた株高は、12月28日の大納会には 10,433円という年初来高値記録まで上昇、その流れが今年1月4日の大発会にも引き継がれ、円相場は1ドル=88円台、日経平均株価は昨年末比292円高の1万688円となった。
円安や株価上昇はすぐには一般の人の収入増に結びつかないが、麻生財務大臣がNHKのインタビューで言っていたように「景気は気から」で、消費者の心理にも影響するようで、今年の初売りも堅調だったようだ。
1月2日から冬物セールを始めた日本橋高島屋は、客数・売上共に前年の4%増、年末に改装オープンした梅田阪急は来店客が前年の2倍、このところ苦戦が伝えられていた渋谷109にも5,000人が開店前に行列し、MacbookAirなどが当たる「Lucky Bag(33,000円)」目当てにアップルストア銀座には1,000人以上の行列ができたという。
しかし、冬物セールを1月18日からに遅らせた新宿伊勢丹だけは昨年ほどの混雑がなく、初売りの1月2日も客数が前年を30%下回ったようで、初売りセールを期待している人は多いようだ。 私は1月4~6日に銀座、渋谷、原宿、新宿などを歩いたが、どこも人出が多く賑わっていた。
■和雑貨自動販売機
また、アジア系の外国人も街では多く見かけたが、渋谷の西武百貨店近くにある和装小物を販売する「和雑貨 渋谷丸荒渡辺」が設置した、外国人向けの日本土産が入った自動販売機も話題となっている。
「JAPANESE SOUVENIRS VENDING MACHINE」と書かれたこの自販機は、飲料やタバコの自販機の中に折り紙ピアス(1,200円)、金魚ストラップ(630円)、日本語、英語、フランス語、中国語など各地の言語の「ありがとう」を書いた手拭い(840円)、かんざし(1,400円)など、日本土産になりそうな小物が入っており、料金表記や注意書きは全て英語で書かれている。
自動販売機は無人で24時間営業ができて、お店も客にも便利だが、お金や商品が入っているため、治安の良い日本以外ではあまり普及していないため、外国人観光客は珍しがるようで、この自販機の利用者も9割が外国人旅行客だという。
最近は清涼飲料の自販機が落ち込んでいるため、単価の高い日本土産自販機の方が売上も多いとのことだ。
自動販売機も含めて、日本の文化を世界にアピールする時代となりそうだ。
======== DATA =========
●和雑貨 渋谷丸荒渡辺
http://www.maruara.com/
所在地:東京都渋谷区宇田川町16-8
tel:03-3461-0064