コミュニケーションの向上のためのお勧めの対策
社内の人間関係やコミュニケーションをアップする具体的な対策には次のようなものがあります。
・社内チャットツールやSNSの導入
オンラインでのコミュニケーションが増えた以上、オンライン上での会話ツールを充実させることはもはや不可欠です。社内全員がアクセスできて使いやすいチャットツールを導入することで、業務の進行具合もお互いに確認できます。ちょっとしたことでも気軽に相談しやすくなり、不安や躓きによる仕事の停滞も避けられます。具体的なツールとしては、slack、チャットワーク、ラインワークスなどがよく知られています。
・社内報の活用
リモートワークの広がりで、互いの仕事の内容が見えにくくなっています。そこで、社内報を復活させたり、新たに発行し始める会社も増えています。社内報というと、ちょっと古い感じもするかもしれませんが、実は最近の戦略的社内広報の分野で、社内報が脚光を浴びているのです。使い方としては、会社のミッションを全員に共有したり、社員インタビューをリレー方式で掲載して、顔の見える関係性を目指すやり方などがあります。
・サンクスカードなど社員同士が日々の感謝を贈り合う制度の導入
関係性を高めるだけでなく、仕事の貢献実感を得られることも従業員のウェルビーイング上昇につながります。特に、総務部やエンジニア部門など、ユーザーからの感謝の声が直接届きにくい部署では、貢献実感が得にくく、仕事のモチベーションが下がるリスクが常にあります。そこで、導入が進んでいるのが社内サンクスカード制度です。サンクスカード制度とは社員同士で、日々の業務の中で感じた感謝の気持ちを贈り合う制度です。東京ディズニーリゾート、ザ・リッツ・カールトン、日本航空(JAL)、ユニクロをはじめとする多数の企業が導入しています。
中には、サンクスカードをポイント制にして、たくさんポイントをもらうと、賞与などに反映される仕組みを導入する会社もあります。
サンクスカードがきっかけで会話のきっかけになり、社内コミュニケーションが活発になります。また、新入社員が社長に贈ることもできますから、部署や役職の壁を超えた交流も促進されます。そして、オンライン上ですぐに感謝を贈ることで、会えなくても身近にいるような信頼と安心の関係を創る効果も期待できます。
このように、ウェルビーイング経営の観点からすると、従業員のPERMAに注目して、社内の人間関係やコミュニケーションを向上させる施策は、企業の持続的な発展に確実につながっていきます。
ぜひ、ウェルビーイング経営への取り組みの一つとして、従業員のPERMAに注目した施策を一つずつでも導入することをお勧めします。
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