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人事・労務

第3講 いまさら聞けない「心理的安全性ってなに?」心理的安全性を高めてチームを活性化する具体的な工夫

顧客・社員・社会から支持される「ウェルビーイング経営入門」

4 心理的安全性を高める効果

 心理的安全性が高まれば、職場には多くのメリットがもたらされます。例えば、わからないことを一人で抱え込まず、積極的に質問して仕事を進めていく文化ができます。また、自分の新しいアイディアを率直に発言して、風通しの良い組織を作ることもできます。また、失敗を恐れず、会社のために提言する態度が奨励されるため、結果として、既存の製品やサービスの改善が進みます。さらには、率直な会話ができるようになり、例えば仕事で苦しんでいるときに自分の悩みを上司や仲間に相談する機会が増えます。

 

5 何も言わなければ大丈夫だろうという誤解

 なお、上司は、部下が何も言わなければ、問題がないだろうと判断する傾向があります。何かあれば言ってくるだろう、意見があれば言うだろう、という見込みです。

 しかし、エドモンドソンが指摘するとおり、人には根源的な不安があって、放っておくとその不安が先行し、口をつむぐものなのです。つまり、何も言わないからと言って問題がないとは決して言えませんし、相談をしないからといって、悩みがないとは決して言えません。むしろ、人には常に悩みや不安があるということを前提として、それをいつでも開示できるように、積極的な場づくりや声がけできる仕組みを作るべきなのです。

 心理的安全性とは、自然と生まれるものではなく、努力して作り出していくものだという意識が最重要です。この意識が徹底されて、仕組みができていけば、人間関係が次第に改善されて、つながりが太くなっていきます。離職率も低くなるため人材の流出を防ぐ効果も期待できます。つまり、個の弱さを組織の強さに転換してくステップ、それが、心理的安全性の力なのです。

次のページチームの心理的安全性を高めるために経営管理層がすぐできる工夫

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