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第14回 盛り込み過ぎ!な安保法制をわかりやすく紐解く 

ステーツマンの力

政府が出している安保法制全体に関する説明図から、それぞれの主要事項の関係を解説

 ①集団的自衛権(存立危機事態)

  )集団的自衛権は持っているが行使はしない

  )存立危機*事態の場合、集団的自衛権を行使可能

  *我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険

 

 ②外国軍隊への後方支援(重要影響事態)

  )非戦闘地域でのみ支援可能

  )活動範囲の拡大(現場の判断で撤退可)

 

 ③国連PKOなどへの協力平和支援活動)

  )被災民救援など(自らの身を守る必要最小限の武器使用)

  )“駆けつけ警護”、巡回・警護・検問など

  (任務遂行の為の武器使用可)

 

 他にも多くの変更点がありますが、まずは大きく3つの状態で何が変更になるかに絞ってみました。

 

 上から順に、

  ①日本の存立が根底から脅かされている状態、

  ②遠くで戦争が起っている状態、

  ③紛争が終わっている状態の3つで、

  それぞれ何が変更になるかをまとめてみました。

 

 上記を見て頂ければ分かるかと思います。

 安保法制=集団的自衛権と考えている方もいらっしゃいますが、重要な論点ではありますが、あくまでも論点の一つでしかありません。

 

今の議論はこれらがごちゃまぜ

 今、国会で議論されているのは、この3つの状況がごちゃまぜに議論されています。

 たとえば、どこまでの武器保有を認めるのか、どこまで判断の迅速性が判断されるのかなど、それらの前提となる状況によって議論の中身が全く異なります。

 これらは、きちんと切り分けて議論しなければならないと思います。

 また、個別的自衛権と集団的自衛権の切り分けも出来ていません。

 個別的自衛権とは日本が直接攻撃を受けた際に反撃を行う権利のことですが、個別的自衛権の話をさも、集団的自衛権のように議論されているケースもあります。

 私はまず、こういった言葉の細かい問題ではなく、まずは日本にとってそれぞれ3つのケースで何が必要なことなのかを国民を巻き込んで議論し、その上で現在の法体系と見比べて必要な部分を改正するということが必要だと考えています。

 今回のように1法案10改正案を一括議論することには無理があると考えています。

 

日本にできる支援策は、集団的自衛権だけではない

 武力行使であれ、後方支援であれ、軍事的にアメリカを支援するということは、日本がテロに巻き込まれる可能性が高くなります。

 2004年3月に300名以上の犠牲者をだしたスペイン・マドリード郊外の列車爆発事件は、スペイン軍がイラクに於いて、支援を行った結果おこったものです。

 軍事的協力だけが、本当に日本がすべき支援なのでしょうか。

 また、現実的な軍事戦略において、アメリカへの従属の姿勢だけで本当に日本を守れるのでしょうか?

 私は、日本という国が持つ「非軍事ブランド」と「平和ブランド」という切り札を使うことで、揉めている各国に対して仲裁を行うなど、別の形で支援することが得策だと考えます。

 たとえば、アメリカとイスラム諸国の間に入って説得することもそのひとつで、日本の場合、このようなスタンスでアメリカと役割分担することも考えられます。

 実際、これまで集団的自衛権を実行しなくても、日本は平和を維持することができました。特に、中東外交における日本の役割は、大きかったといえます。

 日本の非軍事ブランドと平和ブランドを武器として展開していくことも、考えるべきではないでしょうか。

 

まずは自国の防衛から

 私は、決して何もするなといっているわけではありません。

 自国の守りが完全であるとは思いません。防衛面を総合的に強化するべきです。

 個別的自衛権の範疇の中で、しっかり日本が侵略されないように日本を守るための防衛をすることは、アメリカがどうであれ、きっちりやらなければなりません。

 現状の日本の防衛力を見ると、北方の軍備と比べると、南西方面の守りは弱いといわれています。防衛の課題に対応できていない状況です。

 まずは、専守防衛ができる状況をしっかりつくり、それでも事態が対処できないのであれば、そこで初めて集団的自衛権の議論をするべきではないでしょうか。

 集団的自衛権について細かいことを掘り下げる前に、自国防衛の必要性について、もっと議論を展開する必要があると思います。

 

 

【山田太郎氏の連絡先】(ご意見、ご質問、実現するべき政策等、ご連絡ください)

メール    :info@taroyamada.jp

ホームページ   : http://taroyamada.jp

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