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社員教育・営業

第194回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方118『仕事の頼み方』

デキル社員に育てる! 社員教育の決め手

    前回、「他流試合」についてお話をしました。今回は「仕事の頼み方」についてお話します。
 突然ですがあなたは、もし社内の誰かから何かを頼まれるとしたら、その方の頼み方に何を望みますか?相手との人間関係の構築が出来ている場合、できていない場合、望むことはなんでしょうか?ここでは特に人間関係が出来ていない場合を考えてみたいと思います。なぜなら人間関係が構築されている場合でしたら、ある程度相手のことを思い図れると思うからです。

 あなたは、その誰かの顔は見たことがあるけれど名前さえ知らなければ「誰?」となりませんか?「誰?」状態であれば、コミュニケーションは本当に基本の基本から始めなければなりません。その意味でも、ご縁があって同じ会社で働いているのですから(もちろん社員数にもよりますが)、社内の人の顔と名前の一致はしておく必要があると思いませんか?そうでなければ顔は見たことがあるけれどその誰かは「突然のお声かけ失礼いたします。私は〇〇部の○○です」よりスタートしなければならないでしょう。そのため普段から会釈や挨拶などのコミュニケーションはとても大事です。そこをクリアーしてあれば、その先に進めます。でも実際、人は自分が思うほど「相手の立場には立てていない」という現実があります。

 あなたが誰かに何かを頼むときの前提条件は、普段から相手と友好関係を作っておくことです。何より同じ屋根の下で一つの企業理念をゴールとして頑張りあっている仲間だからです。重そうな荷物を運んでいる社員を見かけたら、「もしよろしければ、お手伝いしましようか」や今自分は急いでいてそのようなお声かけが出来ない状況であれば、黙って通り過ぎるのではなく「お疲れ様です」の一声でも良いと思います。

プライベートな体験からお話します。私は以前スーパーに買い物に行き、買おうとした品物が探せなかったことがあります。置いてありそうな棚を一回りしても、見つかりませんでした。二回り目にパンコーナーのところを通ると、店員の方が値引きのシールを張り始めていました。パンの袋の製造月日を真剣な表情で見分けながら、シールを貼ったり貼らなかったりしています。その様子がとても真剣な眼差しだったので、思わず第一声に「お仕事中申し訳ありません」と言ってしまいました。その後すぐ「○○はどちらの棚にありますか?」と続けました。彼女は値引きのシール貼りをストップして迅速に「はい、こちらです」と案内を開始されました。私は以前も同じような事を店員の方に聞いたことがありましたが、たぶん「申し訳ありません。○○はどちらの棚にありますか」と自分の要求を優先して聞いていたように覚えています。彼女は『お仕事中、申し訳ありません』という彼女への心配りを瞬時に聞き分けて迅速な行動で対応されたと私は推察しました。それ以来、スーパーで売っている場所を知りたいときの私の第一声は「お仕事中、申し訳ありません」から会話を始めるようになりました。このような些細な事でも相手に与えるよい影響があるということは、職場でのコミュニケーションに相手の立場に立った心配りが伝えられると、返報性の原理からしても良い結果をもたらすと心に留めおいてください。

 以上のような前提条件があっての「仕事の頼み方」で大事なポイントは、三点あります。

【依頼のタイミング】
タイミングには、二種類あると考えます。自分がするタイミングと相手に言うタイミングです。①頼む側はどうしても切羽詰まった段階まで自分で頑張ろうとして、ヘルプを頼むことを決断するのが遅くなってしまう傾向にあります。依頼の決断をしたときは、納期も考え、人に頼むことによって生じる時間(説明や、やり取りの時間)もあらかじめ頭に入れて依頼すると、その後のところで慌てることが起こりません。②相手があなたの依頼を最も聞きやすい時間を選びます。例えば今相手が手すきなときかどうか、頭の中で考えている場合もあるので、慎重に状況を見極めてください。さらに今は在席していても五分後には現場に出かけるかも知れません。相手のスケジュールもありますので、依頼内容の説明に時間がかかりそうなときなどは、先ず「ご多用のところ恐れ入りますが、○○さんにご依頼したいことがございます。お取りいただける日時をお教えいただけますでしょうか」と、時間の予約を入れることからスタートしましょう。もちろんこの場合、言葉の丁寧さとして、「感じの良い話し方」や「クッション言葉」はマストです。また、相手の立場に立って「ご無理のないところでお引き受けいだだけますと有難いです。いかがでしょうか?」や「もしご都合がよろしければ」などの表現も優しさが匂わせられます。

【あなたを選んだ理由を具体的な例を出して伝える】
このことは早い段階でお伝えすると相手が依頼を受けるか受けないかの判断がし易いです。
例えば、「先月の○○会議で、お作りになった資料に使われていた図形が大変分かり易く、そのため比較もし易かったです。是非私どもの会議でも使わせていただきたいと皆で相談いたしました。ご検討いただけませんでしょうか?」のように、具体的に書くことで「ほかの人ではなく、あなただからお願いしたい」が伝えられます。依頼を受けて頂ける近道です。

【依頼の内容】
依頼をするとき、対面での依頼・書面での依頼がありますが、対面で見落とさないように気をつけるのは、「身だしなみを整える」です。きちんとした印象の方からお声を掛けられ依頼を受けるのと、そうでない方からの依頼では、相手にとって背筋を正してお引き受けする気持ちが湧きやすいのはどちらであるか、明白です。一方書面の場合は、「書面の完成度を高くする」です。

 書面の完成度については、
・背景(なぜこの仕事を今あなたに依頼させていただきたいのか)
・使用目的(どのような目的を達成したいのか)
・形式(A4で5枚程度。視覚に訴えやすいので図形も多めになどと要求を具体的に書く)
・作成期限(明確に書くが最重要。ただ例えば1月10日午後5時と書くより、頼まれた方の予定に変化があった時などを

想定に入れて、10日中と表現することをお勧めします。どちらの表現であっても依頼者側がその資料を使っての動きは11日になると想定されるため、数時間の猶予時間がプレゼントできます。
以上のような内容は、相手のご依頼お引き受けの判断の必須事項です。さらにそれらの表現方法は、相手が読んですぐ分かる・読んですぐ動ける簡潔さが必要です。時に自分ではよく分かってもらえる内容に書けたと思っても、相手には「?」の個所があることもゼロではないので、「もしお分かりになりにくい点がございましたら、いつでもご連絡をお願いいたします」の一文を電話番号も添えてお書きください。具体的に電話番号が入っていると電話を掛けやすい印象も匂わせられます。

「仕事の頼み方」には、まだ仕事が二つ残っています。一つ目、当たり前すぎますが依頼内容を受領したら、速やかにお礼と感謝を連絡しましょう。二つ目、後日最終段階として「ご協力をいただいた成果の報告」もお願いします。ここで初めて「依頼」は完了いたします。

 

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