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社員教育・営業

第53講 カスタマーハラスメント対策の実務策㊵『出るところに出る!』第5部

クレーム対応の新知識と新常識

それはカスタマーハラスメントではありません!
⑧『出るところに出る!』《5部/5部作》

 困った対応場面で、担当者が返すトークを使う時の、守ってほしい重要ポイントを説明します。

 守ってほしいポイント1つ目は、トーク選びです。絶対に担当者は「申し訳ございません」を言わないこと。

 そして、ポイントの2つ目。「担当者として、できることならしたいけど、できることがないので、どうしようもないんです」という意図が表現できるトークを用意して、使うことです。
 お客様が言っている『訴えるという行動』を、止めるでもなく、促すでもなくというトークです。
 ここでは、「お力になれなくて・・」「ご期待にお応えできませんで・・」「お任せするしか・・・」「おはずかしいことで・・・」というトークを使っています。

 ポイントの3つ目です。語尾をぼんやりと言うことを守ってください。
 「お力になれなくて・・・」の「て・・・」、「おはずかしいことで・・・」の「で・・・」のように、語尾を「・・・」にしてぼんやりした相づちにしてください。でも、決して『ぼんやりした担当者を現したい』のではなく、どうしたら良いのか戸惑って、混乱している担当者が、言葉に詰まっているという様子を現したいのです。
 そのためにも、うっかりと、日ごろの話し癖で、「申し訳ございません」語尾につけないようにしてください。
 たとえば「お力になれなくて、申し訳ございません」と言ってはいけません。「お力になれなくて・・・」とぼんやりとすることがベストです。

 最後、4つ目のポイントとしては、戸惑って混乱して言葉に詰まっている担当者を表現するためには、「はあ・・」「ええ・・・」「う・・・」などの、言葉にならない言葉を相づちにするのも良いでしょう。なにしろ、言葉に詰まっていることが実態なのですから、ペラペラ・ハキハキすることよりも、戸惑っている担当者を現す方が、誠実です。

 いかがですか?わかりましたか?
 それでは、もう一度、そのトークを使う意図をおさらいしましょう。

 お客様が企業の説明に納得がいかずに①「出るところに出ますから!」と言うようなことを言ったら、担当者は「お力になれなくて・・・」とぼんやりとしたトークを言いましょう。この態様の意図は、できることはしたいけど、できることがないのだという意思表示です。
 すると次に、相手はさらに②「訴えますから!」と言うかもしれません。すると担当者は「ご期待にお応えできませんで・・・」と、また、ぼんやりと相槌を打ちます。このトークの意図は、お客様の気持ちに添うことをやりたいのだけれど、できることがないという意思表示をしています。
 すると相手は③「弁護士を入れて話をします」や「裁判にします」や「ネットに書きます」というかもしれません。そうしたら担当者は「お任せするしか・・・」と言います。ここで初めて「どうぞ。」という意思表示をするのです。
 すると最後に、相手はこういうでしょう④「あなたの会社にはがっかりだ!」と。すると担当者は「おはずかしいことで・・・」と言いましょう。このトークの意図は、お客様の期待値に届かないレベルの会社だということが実態です。だから、あまりすごい対応はできないのですという意思を現すことにあります。そうすると、相手は「もういいです」と言ったり、「このあと、訴えます」と言ったりしながら切電をするでしょう。相手の様子がどうであれ、相手から切電したもらうことが、今の対応のゴールです。

 もし、相手が切電をしてくれそうにないのであれば、こう言ってください。
 ⑤「お客様、企業としてするべきことやできることがあれば対応いたしますが、できることがないのにできるように言うことは、最も不誠実な対応だと思います。いかがでしょうか?」と言ってください。企業として、法律的に、また、社会的に妥当な対応をしたいのですという意思を伝える目的があるトークです。使ってみてください。

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