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税務・会計

第6回 経営者感覚がわからない社員には、夜泣きうどんの屋台を引かせてみる

新・会計経営と実学

その昔、経営者感覚のない社員に対して、標題のようなことをやってみようと思った経営者がおられました。

 昔は、屋台のうどん屋さんや、ラーメン屋さんがありました。チャルメラを鳴らして屋台を引き、一晩中お客様を探して走り回っていました。屋台がひとつの採算単位になっていて、一晩でどれだけ利益が出たのかはすぐにわかりました。
  そのため、社員に屋台を引かせてどれだけの利益を出すのかを競わせようとしたのでした。


 ある優秀な社員は、3ヶ月後には利益を2倍にさせました。屋台の利益の計算は、売上から経費を差し引いて出します。
  利益を高めようと思えば、売上を大きくするか経費を少なくする以外に方法がないのです。

 この社員は、売上を大きくするために、売れる場所を徹底して探し出していきました。ダメな社員は、上から言われたとおりにただ漠然と屋台を引いて、“ああ、今日もお客が少なかった”とため息をつくばかりでした。

 次に、優秀な社員は素うどんだけでなく、月見うどんや自分で工夫した新商品のうどんも販売し、売上を大きくしていきました。

 経費については、うどん玉を直接メーカーから買うようにして、仕入値を下げていきました。また、ネギやかまぼこについても、斜めに薄く切ることにより、今まで以上に大きく見せて経費を削減していきました。

 優秀な社員は、うどん屋さんに関して素人であっても、創意工夫して売上最大、経費最小を図ることによって、利益をどんどん大きくしていったのでした。
 この社員は会社へ戻り、屋台を引いた経験が大いに生きて、利益を大きくするには、売上最大、経費最小、時間最短しかないことを身体全体で感じ取ったのでした。


 もうすでに大昔の話になりますが、今でもこの話に共感を得るところがたくさんあるのです。
  まず、経営を体感することにより、お金の大切さを感じるようになります。お金が不足すれば、明日から屋台を引っ張っていけないこともわかります。さらに、利益を大きくするには、売上-経費=利益というシンプルな考えからだということがわかります。
  そう、高度で複雑な経営分析ではなく、誰だってわかる計算式を徹底的に実行することなのです。

 利益が出なくて悩んでおられる社長さんには、この屋台のうどん屋さんの話から、もう一度原点に戻って考えてみられてはいかがでしょうか。

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