わが社が生き残るためには、部門別の経営会議が必要だということを痛感しました。
そこで少しでも早く導入したいと思うのですが、どうも経営幹部が部門別の経営会議に乗り気ではありません。
数字に弱いせいか、自部門の経営成績を数字で語ることに抵抗があるようです。
どうすれば、経営幹部を巻き込んで有意義な部門別会議ができるのでしょうか?
実はこんな不満を持つ経営者がたくさんおられるのです。
どんな社員だって、家庭を守って子供を育て「幸せになりたい」という思いを持っておられます。
それを実現させようと思えば、まず、会社が安定し、安定した給与を得られなければなりません。
そのためには、自らが経営者意識を持ってしっかり仕事をする必要があります。
社員や経営幹部が、社長と同じ思いで仕事をすれば、倒産しない強い会社になり、全社員が幸せになるのです。
幸せになれない経営幹部は「がんばります」という言葉を何度も言いながら、自分の給料分も稼げない人なのです。
そんな人は、「がんばります」だけで、具体的な行動目標がなく、成果を出せていません。
しっかり仕事をするということは、具体的な行動目標と数字目標に基づき自分の喰いぶちを稼ぐという
ことなのです。
会社の将来を考えれば、自分の給料の3倍は稼がなければなりません。
さらに経営幹部には、会社全体のことを考える「利他」の心が必要です。
経営幹部の中には、「私は今までこうしてきました。こうでなければ、私はできません」と
[私]ばかりを主張する人がいます。
これでは、「みんなで会社をよくして行こう」という他の社員の気概が失せてしまいます。
本来は、他の社員を引っ張って行かなければならない経営幹部が、逆に社員の足を引っ張ってしまうのです。
そうならないようにするためには、「こうすれば、みんながうまく行くんじゃないですか?」と
全体を考えた話をする必要があります。
心を高め、経営者意識を持って仕事にあたらなければならないのです。
そのためには、会社でも部門ごとの利益を出して、すべての部門のリーダーが経営会議で自部門の経営成績を
数字で語らなければなりません。
経営成績をみんなの前で堂々と語るためには、自部門の数字をしっかりと見る必要があります。
今までの地位に胡坐をかいている経営幹部ほど、このしくみには抵抗しがちですが、経営幹部自身が率先して、
素晴らしい発表をすることによって、他の社員が後に続いてくれるのです。
それだけではなく、他の社員の発表が目的から逸れて行ったり、間違った考え方をしている場合には、
正しい方向に向けなければなりません。
このように、経営幹部が成長することにより、会社が安定し、他の社員や社長、また自らも幸せになって
いくのです。