『カスタマーハラスメント』に遭わないように、最初と最後の挨拶時の名乗りはしない方が良い
①『かかって来た電話に社名などの名乗りをする際に、担当者の名前は言うのか』という問題を考えたことがありますか?
現在は、この考えは企業によって多様化しています。扱っている製品・サービスの特性によって異なったり、コールセンターにある権限の重さによって異なったり、オペレーターや担当者のスキルレベルによって異なったりしています。
ただここで注目してほしい話としては、「かかって来た電話を取ったときに社名と部門名は言っても、担当者の名前は言わないことにしている』という企業が増えていることです。お客様のお申し出内容によって、担当者名を言った方が良いと判断したら、担当者名を言うという考え方をしているコールセンターが多くなりました。
②『電話を切る直前、つまり、切電するときに担当者の名前を言わなければならないか』という問題もあります。
電話対応マナーの基本としては、「このお電話は、私、◎◎が承りました」と言うことになっていますが、クレームを受ける部門の電話担当者のクロージングとしては、考え物です。担当者名を最後に必ず言う必要はないという考えも良いでしょう。なぜなら、この担当者は、もうこのお客様の対応をすることがないからです。だから、この担当者の名前を憶えていただく必要はないのです。問い合わせ対応やクレーム対応や、受注をしている部門では、お客様の担当者指名には応じてはいけないからです。
その理由は、一人の担当者が良きにつけ悪しきにつけ、お客様と密接にならないようにするためです。なので、お客様が「前回対応してくれた、●●さんと話しがしたい」とか「●●さんと代わってほしい」とか「●●を出せ!」と言われても●●さんを、出すことはしないでください。実際、●●さんでなくても対応できるように、お客様情報や、これまでの対応履歴は、データとして残してあるはずです。そのデータを基に、誰でもが対応できるようにしているはずです。むしろ、企業はそれをしておかなければなりません。
ですので、お客様との電話を切る直前で、担当者の名前を必ず言うことは、必ず役に立つということではありませんので、最後の名乗りもしないようにすることも取り入れて下さい。特に、単純な問い合わせや、この電話で解決ができてしまった対応については、最後の名乗りは必要がないと考えて良いでしょう。
ここまでで言いたかったのは、最初のあいさつと最後のあいさつは、あいさつだから自分の名前を言わなければならないという考え方を止めようと言うことです。会話を進めていく中で、自分の名前を言った方が良い場面では、言うべきです。そこの理解の切り分けを、間違わないでください。