こんにちは!1位づくり戦略コンサルタントの佐藤 元相です。
2023年11月29日に日本経営合理化協会主催の研修でコーディネーターとして「遊ぶ鉄工所」ヒルトップ株式会社の本社工場を視察訪問の機会を得ました。本日のコラムでは、視察の興味深い部分を紹介させていただきます。
1.「遊ぶ鉄工所」の誕生: ヒルトップ株式会社の創業と転換
ディズニー、NASAが認めた「遊ぶ鉄工所」ヒルトップ株式会社は、多品種・単品加工に特化し、業界トップの短納期を実現している会社です。創業時のヒルトップ株式会社(当時、山本精工)は、自動車メーカーの孫請け町工場でした。
親会社からは、毎年5%から8%のコストダウンの要求があり、嫌気がさして脱下請けを掲げました。その課程で、現在の山本相談役はアルミの多品種単品加工に特化し、量産に頼らない差別化戦略を打ち出しました。
現在は、自動車部品をはじめ、航空機部品や医療関係の金属加工などを中心に世界から注目されています。本社は京都宇治市にあり、社員数は150名を超えています。
ヒルトップ株式会社の取り組みは、業界平均の3倍を超える利益性を確保している無人加工の鉄工所として、その秘訣を探りました。
山本相談役は過去の下請け町工場としての経験やルーティン作業に対するストレスを振り返り、人間らしい仕事への渇望を語りました。
2.革新的な差別化戦略: 単品加工への特化
当時、1社依存度30%を越える状態にあり、度重なるコストダウンの要請に応えざる終えない状況で、自動車部品の下請け加工の仕事を辞めることを決意しましたが、売上げは8割減少しました。
財団法人 全国中小企業振興機関協会に日参して「図面をください」と注文を取りにいき、どんな部品加工も行いました。特に単品加工には量産加工にはない知的ワクワク感を感じました。しかし、3年間は想像を超える困難を経験しました。
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