こんにちは!1位づくり戦略コンサルタントの佐藤 元相です。
今日は、営業マンがいないにも関わらず業績を上げている小さな町工場の成功事例を紹介します。
この工場は東京大田区にあり、約20名の社員が働いています。彼らの成功の秘訣は、内勤者の力を結集し、独自の技術やサービスの価値を高めることにあります。彼らは、ランチェスター戦略を応用し、内勤者を「第2営業部」と位置づけ、顧客との強い絆を築くことに尽力しています。
内勤者は、単なる事務職員ではなく、積極的に顧客とコミュニケーションを取り、関係を深めるためにさまざまな工夫を凝らしています。
例えば、社長と共に顧客を訪問し、自己紹介や共通の話題で会話を広げるためのプロフィールシートを活用しています。人は、未知の事、知らないということに対して不安を感じるといわれています。このプロフィールシートを使って、自分のことを知っていただくことで、安心していただき、関係性を深める努力をしています。
これにより、人との繋がりを大切にし、電話やメール、納品伝票においても、人間味あふれる個人的なメッセージを添えることで、顧客との良好な関係を築いています。
また、業務のデジタル化による効率化も大きな役割を果たしています。時間が節約され、その分を顧客サービスの向上に充てることができるようになりました。お客様アンケートを通じてニーズを把握し、カスタマイズサービスの提案やアフターサポートの強化に努めています。これらの取り組みにより、顧客満足度の向上につながっています。
そして、社内教育にも力を入れています。内勤営業育成講座を実施し、社員の顧客対応能力を高め、定期的な研修を通じてスキルアップを目指しています。成果が出た従業員には、社長が直接評価し、表彰することでモチベーションの維持にも努めています。
お客様とのコミュニケーション量と質の向上も重視しており、工場見学を積極的に行い、技術紹介や職人の紹介などを通じて、お客様との接点を増やしています。これにより、リピートや紹介が増え、顧客の社員教育の支援にも役立っています。
さらに、顧客からの直接フィードバックを重視しており、定期的なアンケートや取材を通じて、サービスや製品の改善に役立てています。社長は、「お客様の声は非常に価値のある情報源」と語り、これを真摯に受け止め、改善に活かしています。
これらの取り組みにより、営業マンのいない町工場でも、お客様の評判で地元No.1を目指し、業績を向上させることができました。内勤者一人ひとりが営業活動の主役となり、小さな会社でも大きな成果を出すことができるのです。これは、限られたリソースの中で最大の成果を引き出すためのモデルと言えるでしょう。