中小企業の賃上げの傾向と対策

令和7(2025)年は物価高と人手不足を背景に、多くの企業が大幅な賃上げに踏み切りました。
大企業の賃上げ率は平均5%を超える高い水準で、中小企業では平均3%〜4%程度でした。
離職を防ぐための防衛的賃上げを余儀なくされた企業も少なくありません。
令和8(2026)年も賃上げの流れは継続すると予測されます。
中小企業が生き残るために、賃上げ原資を確保することは、もはや努力目標ではなく生存条件となっています。
賃上げは避けられない経営課題となり、その対策として、すべての企業が生産性の向上を迫られています。
そこで今回は、持続的な賃上げを実現するための労働生産性の改善について、解説します。
今年は何%賃上げを予定していますか?
本来、賃上げは生産性向上の結果としてするもの
賃上げは単純に給料を上げれば終わる話ではありません。
給料を上げた分だけ、会社の儲けが減少し、毎月現金が減り続けます。
賃上げ額に相当する価格転嫁(コストを販売価格に反映すること)が進まなければ、企業収益を圧迫し、最悪赤字に転落します。
資金が底をつけば、給料を支払うことすらできなくなります。
本来、賃上げは労働生産性(従業員一人あたりの儲け)が経常的に向上した成果を、従業員に還元するのが健全な形です。
ですので、賃上げをするときは、労働生産性の向上とセットで考えなければなりません。
労働生産性とは、従業員1人当たりがどれだけの価値を生み出しているかを示す指標です。
労働生産性 = 付加価値 ÷ 社員数
前月の月次決算の数字を見て、粗利益を社員数で割って、ザックリと一人あたりの儲けを計算してみてください。
前年同月と比較してみて、労働生産性はどのくらい向上しているでしょうか。
前期から労働生産性は何%向上していますか?























