通勤手当は社会保険料の算定に含まれるので注意

通勤手当の非課税限度額は、税金の制度です。
社会保険(健康保険・厚生年金)では取り扱いが異なるので、注意が必要です。
社会保険料の計算においては、税務上の非課税枠に関係なく、支給された通勤手当の全額が標準報酬月額(保険料を計算するためのベースとなる金額)に含まれます。
通勤手当を増額した場合、従業員の給与総額(基本給+各種手当+通勤手当)が上がり、社会保険料の等級が上がってしまうリスクがあることを考慮しておきましょう。
社会保険料は労使折半(従業員と会社で半分ずつ負担)ですので、通勤手当を増やすことによって、社会保険料が増え、従業員と会社両方の負担が増えることがあります。
その結果、従業員の給料から天引きされる金額が増えるだけでなく、会社側の法定福利費(社会保険料負担)も増加してしまうことがありえるということです。
手取りを増やすために非課税の通勤手当を上げたのに、社会保険料が上がって結果的に手取りが減少し、会社のコストも増えたという本末転倒な事態にならないようにしたいものです。
通勤手当の支給額を改定する前に、社会保険の等級の境界線(等級の壁)にいる従業員がいないかどうかの給与シミュレーションもしておきましょう。
一方で、通勤手当の拡充は、人材採用や雇用の安定にも影響する大事な制度です。
特に、郊外から通勤する社員やマイカー通勤が多い地域では、通勤費の負担は従業員にとって労働条件の中でも重要事項のひとつだからです。
このように、賃金規程の改訂や給与計算は複雑な実務を伴うため、実行に移す前に、社内の担当部署や顧問税理士、社会保険労務士と連携しながら、慎重に検討してください。
通勤手当を改定するとき、誰に相談しますか?





















