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戦略・戦術

第38回 「これからは2極化ではなく、2分化。価値観を変換しないと潰れてしまう?」

継続経営 百話百行

これからの日本の経営者が考えておかないと、潰されてしまうくらい大きな課題が2つあります。
 
1つ目は、「労働環境」を良くすること
 
労働単価が上昇していくこと
休日が増えること
労働時間が短縮すること
 
この3つは、やっていかなければならない時代の流れです。
 
世界一高いといわれる最低賃金はオーストラリアで約1500円です。
残業問題も含め、労働時間は問題視されています。
 
この方向に世界は流れているので、
日本でも労働単価上昇、労働時間短縮の方向に流れます。
 
その方向に流れると、
 
今の人件費の発想では、利益が出ないことになります。
 
だから
 
2つ目は、「生産性(効率)を上げること。
 
 
keizoku38no1.jpg
 
 
では、この2つの課題をどうクリアしていくと良いのか?
 
「価値常識の変換」が大事になってきているのです。
 
アメリカと、日本とではそもそも置いている価値が違います。
 
なので勉強になりますし、それにも増して、経営者が今までの常識を変えていかなければならないのです。
 
例えば、
会社にいることや、夜遅くまで仕事していることが、「かわいい社員」「よく頑張っている」と思ったり、コンビニエンスストアで、お客様がレジに並ぶと、すぐに、レジ打ちに他の人が入ったりします。
 
これを、変換できるかです。
会社にいる、遅くまで残ってくれているではなく、どれだけ短い時間で集中してできるか。
コンビニエンスストアでは、人を入れて対処するのではなく、レジの処理速度を速くする訓練をするとか、機械化するとかという変換です。
 
経営者が今までの常識をどう変えるかが、会社の存続を決めると言っても過言では無い時代突入しているのです。
 
 
そして、アメリカニューヨーク、ブルックリン、ポートランドを見てさらに、商売そのものの価値観、お客様の求めるモノの価値観が、変わってきたのを感じます。
 
 
それは、「2分化」です。
 
アメリカで、今回痛切に感じたのは、「進化と成長」でした。
 
ただし、物理的な進化と精神的な進化は別物で、一見違うように思えますが、
どちらも進化しているというのがすごく感じ取れたのです。
 
 
それは、どこで感じたのか?
 
 
アメリカは
大きな生命体のように
どんどん形を変えながら、成長していく
 
 
というのを痛感したのです。
 
 
2分化を感じたのは、どこでか?
 
 
スーパーの
「TRADER JOE'S」・「WHOLE foods MARKET」 と、「ZABER'S」 「イーチーズ」
 
 
keizoku38no2.jpg
 
 
keizoku38no3.jpg
 
 
 
(zabers)
keizoku38no4.jpg
 
 
 
ステーキハウスの
「STRIP HOUSE」と、「PETER LAUGER」
 
3つ星レストランの
「ELEVEN MADISON PARK」と「Le Bernadin」
 
ホテルの
「Intercontinental」と「WYTHE HOTEL」
 
街そのもの
「マンハッタン」と「ブルックリン」
「シリコンバレー」と「ポートランド」
 
服など
「H&M」などのファストファッションと、「ブルックリンのリサイクルショップ」
 
この2つが
どちらも成長しているのだが、進化の仕方が違うのです。
 
 
すべての業種で前に書いたのは
 
「進化が、規模」
 
 
後者が
 
「進化が、深める」
 
なのです。
 
 
だから、
 
 
前者は、数を追いかけます。店舗数であったり、売上であったり。
 
後者は、それよりも、品質を高めることを追いかけ、どちらかというと、極める方向です。
 
 
 
それは、精神的にも違い。
 
 
満足の観点が違うのだと思うのです。
まだ、今の資本主義社会では、混沌としていて、両方とも有りです。
 
 
ただ、これからは、深めるということが無いと
現場の人が疲弊していくかも知れないと、感じています。
 
 
疲弊しないのは
1つに、「あなたの感じている、深化は何?」と考えてもらえれば
やれることは有り、それは、楽しくなるのではないかと思うのです。
 
 
「私は、このお店(または会社)で、○○のプロです」というところです。
 
 
店舗数を追いかけるところも
それがないと、疲れるのでは無いかと思うのです。
 
 
ただ、店舗数、規模を追いかけると
「忠実にこれをしてくれ」というようになり、現場がマシン化していくからです。
 
そうならないために、規模が大きくなっても「現場の深化」これがテーマだと
つくづく今回は感じたのです。
 
 
 
「先進的」と「極める」。
これは、これからの日本で
考えないといけない方向性のようです。
 
 
keizoku38no5.jpg
 
 
 
実のところ、日本の得意分野なのでは無いかと思ったのです。

 

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