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社長業

第77回 永く続けるために絶対に必要なこと

繁栄への着眼点 牟田太陽

※本コラムは2026年2月の繁栄への着眼点を掲載したものです。

「人財教育は大切とは言っても、何をどうしたらよいのか」と悩む経営者は多い。

 山本五十六の、「やってみて、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば、人は動かじ」という言葉は誰もが聞いたことがあるだろう。実はこれだけではなく続きがあることを知っている人は少ないのではないか。

「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」

 恥ずかしい話、私も最近知った(笑)
 「目標への進捗確認は、直属の上司と部下による対面・対話である」とは私もいつも言っていることだ。そして任せること。経営とは経験の科学で、経験の量と質で決まる。小さな失敗を繰り返すことで人間は成長するものだ。経営は頭でするものではない。皆さんの後継者にも言えることだ。そして忘れてはいけないのが、「評価」することだ。

 まず基準を示すこと。一人ひとりに何をやってもらいたいか、経営理念、行動指針だけではなく、部署別・階層別ごとに必要なスキルとは何か明快に示すこと。

 その上で教育をする。これも部署別と階層別によって異なる。凡事徹底だけではなく、他の会社の幹部が何を考えているのか知るために集合研修も欠かせない。井の中の蛙ではいけない。

 次に実践させること。任せることで人は成長する。先にも書いたが小さな失敗の積み重ねが大事だ。失敗に対しての叱責は絶対にやってはいけない。失敗を恐れて実行しなくなるからだ。最大の悪は、失敗を恐れて実行しないことだ。

 最後に評価をする。行動と評価を明快にすること。亡くなられた新 将命先生は、「ストレッチ目標」という言葉をよく使った。来期の数字目標を決める際、社長が答えを持った上で各部門長と面接をしていく。そしてお互いの数字の根拠を照らし合わせて納得のいく着地点に落とし込んでいく。お互いに納得の上なので、達成すれば評価をすればよいし、達成しなくても評価に繋げて文句を言われることはない。部門の数字が決まれば、その中の部員一人ひとりが、自分で自分の目標を決められるのが理想である。

 年間目標が決まれば、「年間目標と年間行動計画」が立てられるし、次に「月刊目標と月刊行動計画」と逆算で決めていく。進捗管理については、「目標への進捗確認は、直属の上司と部下による対面・対話である」と先に書いたとおりだ。

 教育とは、究極的にいうと、2つしかない。「良いところを伸ばすのか」「ダメなところを直すのか」

 これは私の考え方だが、「ダメなところを嘆いてもしょうがない。良いところを褒めて伸ばすのが教育だ」というものだ。人間、一人ひとり顔が違うように能力にも差があるし、得意分野も異なる。
一人に全てを求めてはいけない。

 中小企業は「人」が全てだ。人の差が会社の差となる。離職率を嘆く前にやるべきことはまだまだあるはずだ。

※本コラムは2026年2月の繁栄への着眼点を掲載したものです。


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