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第六十八話 「やるしかない」(JR東日本ウォータービジネス)

社長の口ぐせ経営哲学

いま自動販売機が面白い。再編の動きがある飲料業界の中で、巨大市場といわれる自販機業界は低迷が続いている。
その中で、唯一、好調を続けているのが株式会社JR東日本ウォータービジネス
同社は、「飲料自販機の新たな価値を追求」する“自販機イノベーション”を宣言し、快進撃を続けている。
最近、「Suica自販機をエキナカからマチナカへ」という戦略を打ち出している。
独自の戦略とオリジナル商品の開発、積極的な事業展開を進めている。


 同社は“単一メーカーブランド機”が主流である飲料自販機に、“ブランドミックス機”という、他社商品も含めた“売れ筋商品”
の品揃えを実現している。ブランドミックス機の登場は「顧客の視点を重視」「メーカーに拘らず売れ筋重視の品揃え」
「コンビニの陳列棚の感覚」と、全く新しい視点を導入した自販機戦略である。3年間で売上げを36%伸ばすという実績を持つ。


同社を率いる田村修社長(42歳)は「好立地のエキナカビジネスをベースに、“ブランドミックス機”と“電子マネー・Suica
対応”をさらに推進しています。顧客を起点にした発想と 現場が生んだ視点を大切に展開していく」と言い切る。田村社長は
トップPRマンそのもの、一気呵成に熱く語りかけてくる。


同社が宣言している通り、“自販機イノベーション”の施策が次々に打ち出されている。
小銭を使用する業態の自販機に、電子マネー(Suica対応)の自販機が主流になるように推進。
また、自販機そのものを広告塔としての価値を高めていく戦 略を打ち出している。
まさに、エキナカビジネスの特性を最大に活用している事業である。
新機軸の一つが、デジタルサイネージと自販機の親和性を追及した 「メディアキュア」である。


同社の事業内容は清涼飲料の仕入れと卸し事業、エキナカを中心とする自動販売機事業、谷川岳の湧き水を活用した
オリジナル商品開発事業の3本柱である。ミ ネラルウォーター「大清水」をリニューアルして「フロムアクア~谷川連峰の
天然水~」(From AQUA)として発売、ヒット商品であり、主力商品に育っている。


田村修社長は、学生時代にアフリカの探検で死にかけた経験を持つ。
ビジネスの世界で先輩に教わった教訓を元に、「やるしかない」が口ぐせになっている。
仕事の上での試練、乗越えなけなければならない壁に対して、「やるっきゃない精神」を持って事に当たっている。
先の見えない、乱世の時代だけに、積極的な行動で新しい道を拓くリーダーの舵取りは重要である。
決めたら、「やるしかない」のがビジネスの世界である。

 

                                                             上妻英夫

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