「こんなモノを作りたい!」、と思ったとき、言葉や文章で相手に伝えるのはなかなか難しいもの。パートナーや製造業者に伝える際、何か良い方法は…
絵で示すのは一案ですが、誰もが思い通りに上手く描けることはないでしょう。また、サイズなど寸法も正確に表そうとすると、一日仕事になってしまうかもしれません。
CADというと、技術者が使う難解なものと思われがちですが、実のところ、設計を効率化するという点では、「便利な道具」と言え、臆することはありません。
さらに、 「Tinkercad」では、機能を絞り込んでシンプルに仕立てられているので、いくらか試行錯誤する覚悟があれば、説明書を読むことなく使えてしまいます。英語版のみですが、英語が分からなくても、また、子供でも、お絵描き感覚で立体物を精密に描画することができるのです。
作成した3D像は、360度任意の方向から確認することができ、ネット上で共有することも可能。自身の脳内にあるイメージを、正確に相手に伝えることができます。もちろん、もう少し頑張れば、3Dプリンターを使って実際のモノとして作成することもできます。
では実例を。これは実際に筆者が欲しいと思った形状のデスクを、Tinkercadで描いたものです。使い方は簡単。用意されている基本図形を選択し、サイズを指定しながら積み木のように組み立てるだけ。複雑な形状も、用意された基本図形の組み合わせで作ることができます。
因みにこのデスク、天板が特殊な形状ですが、これは、筆者の胴体がちょうど収まるように考えたもの。また、天板のサイズも特殊です。しかし、Tinkercadで伝えれば、即時に木工作家に理解して貰うことができました。もしこれを言葉で伝えようとすると、気が遠くなります。
実際には、強度、製作や組み立ての観点から、専門家が細部を設計する訳ですが、「要旨」を伝えるのには外形だけで充分。やり取りを少なくでき、誤解による失敗も無いので、非常に効率的です。
普段、自分が言っている事を相手が理解できないと嘆いていませんか? 少なくともモノ作りに関しては、Tinkercadが役立つはず。自身の表現力をアップして、より円滑なコミュニケーションを!