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愛読者通信

人望を築く「脳の大原則」
西田文郎氏(株式会社サンリ 会長)

「愛読者通信」著者インタビュー

 人望なくして成功なし。しかし、「この人のためなら」と多くの協力者を集められる人物にどうすればなれるのか。これまで一流の成功者の能力開発に携わってきた西田文郎氏に、人望と脳の成功法則を伺った。

■著者/西田文郎(にしだ ふみお)氏
株式会社サンリ 会長

「大成功する脳の使い方」を指南する能力開発の第一人者。五輪金メダリストをはじめ、トップアスリートや経営者など、成功者のメンタルアドバイザーとして絶大な人気を誇る。日本におけるメンタルトレーニング黎明期から研究をはじめ、脳に直接アプローチする独自の能力開発法を構築。以来、あらゆる分野で圧倒的な実績を挙げ続けている。1949年生まれ。
著書に『強運の法則』『人望の法則』(共に日本経営合理化協会刊)など多数ある。

 

Q: 成功する経営者の第一条件に「人望」を挙げておられますが、なぜでしょうか?

 長年、能力開発の仕事をしてきましたが、すべからく成功者、一流といわれる人物は、「この人のためなら」「この人についていけば間違いない」と人が自然とついていきたくなる人物です。
 とくに経営者やチームスポーツのキャプテン・監督など、組織を率いる立場の人間は、いくら能力が高くても人の心をつかむ力がなければ絶対に成功できません。もちろん権力やカネで人を動かすこともできますが、損得だけでつながっている人間関係はピンチに弱い。ゆえに、逆境に強く、誰もが不可能だと思うような夢をやがて実現してしまう組織をつくるかどうかは、指導者の人望いかんということです。

 

Q: 「人望のある経営者・人望のない経営者」の決定的な違いは、どこにあるのですか?

 ひと言でいえば、脳の「思考習慣」の違いです。経営者に限らず大抵の方は、物事を一方からしか見ない一方思考です。すると全てが自分を中心にしか考えられないため、上手くいかない原因を他人や環境のせいにしたり、逆に成功すると自分が優秀な人間だと勘違いして図に乗ります。脳は同時に異なった価値観を持てませんから、自分が一番優秀だと思っていると、周りの人間がバカに見えてしょうがなくなる。しかし、自分以外をバカにし、相手を信じられない人間に、誰が「この人のために」と喜んで自己犠牲を払ってくれるでしょうか。
 一方、人望のある経営者は物事を多面的に見ることができます。すると、いまの自分があるのは、自分を支えてくれるまわりのお陰であることに気づけますから、まわりに対して不満を抱くことなく、逆境にも感謝できるのです。感謝を感じている人間は、その恩に報いるために本気で自らの責任を果たそうとしますから、その利他の思いに触れた人間はどんなに厳しい決断をしてもついてきます。
 結局、人を動かす根源は「相手をどう見るか」という人間観に由来しており、経営者の人望を突き詰めると、いかにまわりに対して不満を持たず、感謝できるかに行き着きます。

 

Q: ところで西田先生は、大脳生理学と心理学に基づく独自のプログラムで一流の成功者の人望開発に携わってこられましたが、人望を科学的につかむことは果たして可能なのでしょうか?

 もちろん可能です。なぜなら、不満も感謝も、全ては脳の産物だからです。そもそも思考習慣というのは、脳が無意識のうちに体験から学習し、潜在意識にそれを条件付けしてしまうからです。そして、恐ろしい事にその人の考え方や心を作り出してしまう。ですから、悪い癖や習慣がついている人は、知らず知らずに不満だらけのツキのない人生を歩み、良い癖や習慣がある人は、すべてに感謝できる素晴らしい人生を歩むのです。
 だからこの脳のメカニズムを利用して、潜在意識まで届くような暗示をかければ、理論や理屈で動かない人間も簡単に変えることができる。凶悪事件でカルト教団が世間を騒がせたときに「マインドコントロール」という言葉が一躍メジャーになりましたが、マインドつまり心を司る潜在意識に直接働きかければ、どんな人間でも簡単に操ることができます。
 優秀な経営者というのは、この暗示をかける方法を本能的に分かっていて、相手の潜在意識に巧みにメッセージを送り、相手にそのメッセージをまるで自らの内側から自然と湧き上がってきたかのように感じさせることができます。ちなみに、これをアンカー(イカリ)とトリガー(引き金)と言い、たとえば昔の恋人とよく聴いていた音楽を聴くと、何十年前のことでも当時の記憶をパッと思い出し、幸福感が引き起こされます。これは、音楽が引き金となってその当時の記憶が瞬時にあふれてくる現象で、船がイカリでつなぎとめられているのと同じ状態なのです。
 トップアスリートは、試合中に常に最適戦闘状態を維持するため暗示でセルフコントロールしており、北京五輪で金メダルに輝いた日本女子ソフトボールチームのメンタル指導にも使いました。私が経営者のために開発した「西田式人望開発法」も、基本的にはこの原理を応用して、他人と自分自身を思いのままに動かす方法です。ただし、このプログラムは悪用されると非常に危険なため、これまではごく一部の門下生だけに伝授してきましたが、震災復興のため奮起する経営者の一助になればとの願いで、2013年6月に『人望の法則』と題して全貌を初めて公開しました。どうか私の真意をおくみとりいただき、本書の内容の真摯な実践を願うばかりです。

(聞き手/高橋悦子)

「愛読者通信」(2013年10月発行)掲載

 

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