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- 東川鷹年の「中小企業の人育て」
- 第27話 人を育てる管理職の育成が企業発展の要
強い会社として、企業が成長発展するためには、社員の成長が絶対条件である。 社員の“成長”とは、『出来ない事が出来るようになる事』であり、『出来る事がさらによく出来るようになる事』だ。すなわち、毎年出来る事が増え、さらに伸びている状態である。
そのためには、毎年“新しい事”や“高い目標”に挑戦する仕組みが不可欠である。ところで、仕事を通じて社員に“出来る”ようになって欲しい事は、次の3つである。
より多くの“成果を得る”事
より良い“結果を出す”事
今までとは違う“行動を取る”事
ここで言う“成果”とは、売上や利益などの数字であり、適正な利益を確保するためには、まずは売上を伸ばす必要がある。
売上を伸ばすために、より多くのお客様に喜んで戴ける状態という“結果”を出し続ける事が出来るようになる事が大切である。
そのために、商品やシステムやサービスや技術などをの価値を高める“行動”や、それらを提供するまでの“行動”を取る事が出来るようになれば良い。
これらの『より良い結果を出す事が出来るようになる』成長と、その結果につながる『今までとは違う行動を取る事が出来るようになる』成長を促すために、全社員が高い目標と新しい事に挑戦する【仕組み】づくりと【社風】づくりが不可欠である。
特に人が育つ組織風土としての社風を創るためには、管理職の役割が重要となる。その役割とは、成長対話というコミュニケーションを通じて人を育てる事だ。
そして、人を育てるために、最も重要なコミュニケーションとは、“期待を明確に示す”事だ。
管理職が部下に対し、「このような結果を出す事が出来るようになって欲しい。」「こんな行動を取る事が出来るようになってもらいたい。」と、成長対話を通じて、具体的に期待を示す事が出来るようになって欲しい。
誉めたり、叱ったりして人を育てるのは単なる手段であり、その根底には、成果ばかりを期待するのではなく、“部下の成長”を期待している事が重要である。
もちろん、その前提として、上司と部下の関係において、信頼関係を築けていなければ部下は、期待に応えようとしない。
よって、管理職に求められるのは、
・部下の成長を期待するという、管理職の“意識改革”
・部下に結果を出させるための、管理職が創る“機能向上”
・部下に厚く信頼されるための、管理職が取る“行動変革”
である。
人を育てる「管理職の育成」が、企業発展のための最重要課題である事は間違いない。