こんにちは!
1位づくり戦略コンサルタント 佐藤元相です。
世の中が大きく変わっていく中、中小企業の人材不足はトレンド化しています。これから先もずっとこの傾向が変わることなく続いていくでしょう。つまり、人手不足感が続く限りは、小さな会社にとって存続さえも脅かす状態になることは間違いありません。
人手不足は小さな会社にとってかなり深刻な状態ですが、若者が求める働く条件というのも変わってきています。いくら評判がいい会社であっても人が集まってこないのです。
なぜでしょうか?
私が実際に聞いた例を紹介しましょう。
「仕事にやりがいを感じられない。もっと自分が成長できる仕事がしたい」
と、社会人4年目の20代、男性営業マンから職場を辞めたいと相談を受けました。
男性は
「本当はもっと長く働き、知識やスキルを身につけ現場で結果を残したいと思っていたけれど、今の環境では、とてもそれどころではなく、朝早くから現場対応に追われて、気づけばあっという間に時間が過ぎていく。ずっとこのままでいいのか?自分の未来に不安を感じている」
と、新卒で入社した企業に勤め続ける気持ちが揺らいでいることを打ち明けてくれました。
一番の決定要因は
「同窓会や結婚式で友人と再会した時に、着々とキャリアを重ねている姿を見ていて、自分はどうか?と考えた時に不安になった」
と言うのです。
彼の職場は中堅の流通商社で、業界では知らない人がいないほどの会社です。
2019年卒業の学生に、就職先の決め手になった項目を調査すると「自らの成長が期待できる」が47%と年収や企業規模を上回ったと言います。
やりがい > 収入や企業規模
なぜ収入よりもやりがいを求めている若者が増えているのか?
そもそも人間は「人の役に立つ人間になる」ため、あるいは「人に必要とされる人間になる」ために生を与えられていると私は思っています。
「人が評価してくれた時」や「人が認めてくれた時」に、やっていることが楽しいと心の奥底から実感できるのだと考えています。
その楽しさを「趣味」に求めたり、「ボランティア」に求めたり、「子ども」や「仕事」に求めたりするのが人間なのです。
私は、生きる日々の中で、仕事が一番実感を得る、または結果の見えやすい行為なのではないかと思います。
なぜ、若い人の意識が変わってきているのか?
それは、SNSの影響だと考えています。
LINEやFacebook、Twitterなどを通じて、友人や知人がシェアした情報が、大きく若者の行動に影響を与えているのです。
友人や知人がSNSでシェアした情報をきっかけに映画を観たり、買い物をしたりする人が10代から20代に飛びぬけて高いのが現状です。
自分に身近な人がSNSでシャアする情報は、遊びや買い物だけではありません。
「自然や旅に関する仕事がしたい」とネイチャーガイドになった人、「プライダルの仕事がしたい」と大学卒業と同時にカナダへ旅立った人、「声の仕事がしたい」と働きながら専門学校に通い頑張っている人など、人生をより豊かに生きている姿やリアルな体験に触れて「自分もそうありたい」と、若い時にチャレンジしたいと思うのは自然の流れだと思うのです。
つまり、SNSは若者の行動に影響を与えている大きな存在であることは間違いありません。自分のやりたいと思っていることが「人の役に立って喜ばれ、認められる」ことほど幸せなことはないのです。