2月27日にOpenAIの新しいモデル「GPT-4.5」が公開された。
このモデルは「感情的知性(EQ)の向上」により、人間の感情や意図をより深く理解できるようになり、より自然で人間らしいコミュニケーションが可能で、従来のモデルに比べてハルシネーション(誤情報生成)の発生率が大幅に減少し、より正確な情報提供が可能となっているとのことだった。
GPT-4.5に説明してもらうと以下が返ってきた。
“GPT-4.5はユーザーの発言から微妙な感情の変化やニュアンスを読み取り、それに応じた適切な反応を示すことが可能で、例えばユーザーが不安や悲しみを表現した際に共感的な言葉を返すことができ、試験に落ちて辛いと伝えたユーザーに対して「それは辛いですね」と共感を示すなど単に情報を提供するだけでなく人間らしい対応が可能で、より自然で直感的な、温かみのあるコミュニケーションが実現されています。”
そのため、24時間体制の顧客対応や、とりとめのない人の話相手などにも使えるのではないかと期待して会話してみたが、思わしい回答が得られなかったため「全く『微妙な感情の変化やニュアンスを読み取ってない』し、『共感的で人間らしい応答』ではない冷たい形式的な回答しか返してこない」と言ってみたところ、
“GPT-4.5は感情的知性(EQ)の向上を目指して開発されましたが、実際の対話においてユーザーの微妙な感情やニュアンスを完全に読み取ることは依然として課題となっています。一部のユーザーからは、GPT-4.5が期待されたほどの感情理解や共感的な応答を示さないとの意見も寄せられています。”
との返答、わざと怒った返事をしてみてもほぼ同じ回答が返ってきたので、それを指摘すると、
”ご不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ございません。同じ回答を繰り返してしまったことについて、深くお詫び申し上げます”
に続いて、
“この問題を回避するためには、質問の仕方を工夫することが有効です。例えば、質問の表現を変えたり、具体的な情報を追加したりすることで、異なる回答を引き出すことができます。
今後、より適切な回答を提供できるよう、質問の内容や表現を工夫していただければ幸いです。”
とされた。
■AIを使いこなす技術
AIは今年期待されている「AIエージェント」という定型作業を処理してくれる「自動運転車」的な側面と、今後の計画や新しいアイデアを生み出す手助けをしてもらう「スポーツカー」的な側面があると考えている。
「自動運転車」は最初に設定しておけば毎日文句も言わずに処理してくれるが、「スポーツカー」的な利用の場合は「運転技術=使いこなす技術」が必要になる。
経営者がAIを使う場合は「スポーツカー」的な利用が重要で、そのためにはスポーツカーを乗りこなす運転技術のように「AIを使いこなす技術」が必要になってくる。
各社は「推論モデル」という与えたテーマをインターネットやデータに基づいて調べ、レポートする機能を高めて来ており、これは現状把握や次の一手を考える上で参考にできるため利用したい機能だ。
今年は「AIを使いこなす技術」を磨く年だと考えている。
======== DATA =========
●GPT-4.5
https://openai.com/ja-JP/index/introducing-gpt-4-5/