私はこの50年間 パジャマ(夜着)は丸首を選んでおり、襟付きのパジャマは一着もありません。
家に帰れば昼間の襟付き、ネクタイ、背広の3つの条件をはずし、ゆったりとした解放感に浸ります。昼間のビジネスの空間では、ビジネス姿、カッターシャツ・ネクタイ・背広ははずせません。
ゴルフをされる方はご存知ですが、ドレスコード成るものがあり、襟付きでないといけません。なぜでしょうか?
イギリスにはじまったゴルフは、紳士のスポーツで、プレイ途中でも会社に何かあればすぐさま、ネクタイを締めて現場に駆けつけるためです。一日の生活リズムも切り替えるのが大切だと思っています。
コンサルタント業は仕事の内容が正に、理の世界で判断する(得か損か!)世界なのです。利益を生み出すか、どうかという理の世界なのです。経済、商売の世界に情を持ち込みますと判断が出来なくなるのです。理の世界は +(タス)-(ヒク)×(カケル)÷(ワル)で判断しないと答えが出ません。情は何が正しいかが、人・立場によって変わってくるのです。
相続関係の課題に兄弟、夫婦、親子、愛人が入ってきますと、はっきりとした答えが出ません。きまって大問題が起こり、解決に時間を要します。弁護士に依頼すると理の世界できちんと答えを出します。が、不満が残ります。その時、多くの関係者は納得しません。なぜなら情を入れてくるからです。
情の世界は、足し算や引き算の世界ではないのです。「人の良い、やさしい」経営者は情が深い方が多いのです。仕事に於いても理で判断せず、情を入れられる方がいらっしゃいます。長い歴史を誇った会社でも2代目、3代目の方は情に厚い方が多く居らっしゃいます。利益を出すことに甘いのです。
創業者は「理・そろばん勘定」の強い方が多いのですが、トラブルの世界に多く入る私達コンサルタントとしては、つくづくビジネスの社会に「情」を持ち込んではややこしくなり、解決、答えの出ない領域に入ってしまいます。
情を入れない厳しい社会で生きなくてはならないのです。働く昼間は経済戦争の「理」の世界、家に帰れば解放された情の世界。いかに切り替えの出来る人間になれるか?
世の経営者にこのことを理解してほしいと常に思います。