まだ顕在化していないブームの兆し、新たに生まれる新常識。新しい価値観をどんどん取り入れていくことができるのが若者たち。若者たちの中でも、トレンドを握り消費を動かすパワーを秘めた女性たちの“インサイト”に注目すると、新しいヒットを創るヒントが見えてくる!
近年、市場拡大が続いているリユース商品市場。その中でも若年層を中心に消費拡大しているヴィンテージ古着市場にフォーカスし、なぜ今、再燃しているのか? ヴィンテージ古着の魅力とは? 時代を読み解くキーワードについてお話しします!
1990年代のヴィンテージ古着ブームとの違い、2023年だからこそのブームの要因は何か。また、ヴィンテージ市場がおしゃれな洋服好き層だけではなく、マス層に浸透した現象から読み解く、生活者価値観の変化について注目していきます。
★今、中古品市場が熱い
最近、急成長が目覚ましい市場が「中古品」市場。特に「ヴィンテージ古着」の人気が急上昇しています。
リサイクル通信のデータによれば、国内のリユース業界の市場規模は2030年に4兆円に拡大すると予測されています。
リユース市場2030年に4兆円規模と推計(10年間で65%増)購入者人口3850万人と予測、購入率は若い世代になるほど高い傾向 出典:リサイクル通信 リサイクル通信 リユース市場2030年に4兆円規模、本紙推計(2023年07月10日)https://www.recycle-tsushin.com/news/detail_8561.php
フリマアプリやオークションの市場規模は、前年比6.8%増の2兆3,630億円に成長。また、ビジネスとして中古品の販売・レンタルをするために必要な「古物商許可」の取得件数も2022年度に48万件を記録し、1割増となりました。
国内の消費者間電子商取引(CtoC-EC)の市場規模は、前年比6.8%増の2兆3,630億円 出典:経済産業省「電子商取引に関する市場調査」をもとに電通作成
古物商許可件数1割増。2022年末、48万件に 出典:警察庁「令和4年中における 古物営業・質屋営業の概況」をもとに電通作成
中古品のビジネスが急拡大する中、レンタルビデオ大手のゲオホールディングスの衣料品を主力とする「2nd STREET(セカンドストリート)」は、800店舗を展開と急成長しており、さらに1,000店舗への拡大を計画。リユース市場を牽引しています。
(出典:株式会社ゲオホールディングスIR https://www.geonet.co.jp/business/reuse/)
ブックオフでは、書籍以外の売上が増加し、売上高が創業以来最高益の1千億円を超える記録を達成。中でも、トレーディングカード・ホビーの売上高が45%増、アパレルは21%増となっています。
(出典:ブックオフグループホールディングス株式会社IR https://www.bookoffgroup.co.jp/ir/)
衣料、玩具、ブランド品の伸び率が特に顕著ですが、今回は中でも「衣料」かつ「ヴィンテージ古着」について詳しく触れたいと思います。