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第175回 「社長のメシの種探検隊」レポート2

社長のメシの種 4.0

■パワーX


 日本経営合理化協会の「社長のメシの種探検隊」岡山視察で訪問した「パワーX」社は、「永遠に、エネルギーに困らない地球」というビジョンのもと、バッテリーを中心に2030年に「自然エネルギーの爆発的普及を実現する」ことを目指すベンチャー企業だ。


 国内の太陽光(ソーラ)や風力発電などで生まれる自然エネルギー(再エネ)は、2023年実績で22.9%だが、第7次エネルギー基本計画(原案)では、2040年度に40〜50%とされており、最大の電源となる。
 天候などに左右されやすい自然エネルギーを主要電源とするためには、電力供給のバランスを取るバッテリー(蓄電池)が必要になるため、パワーXでは2040年に日本のバッテリーには326GWh、11兆円の市場があると見込んでいる。
 既に北海道八雲町のメガソーラ施設には50MWを越える大規模容量のバッテリーが稼働しているが、今後はこのような施設が増えるため安全強化も重要になってくる。


 現在多く使われているリチウムイオン電池は火災の発生が懸念されているが、パワーXは燃えない「リン酸鉄リチウム(LFP)電池」という安全性が高く、サイクル寿命も長いバッテリーを製造している。


 パワーXはEV車への急速充電器とコンテナ型程置用蓄電池を主に製造しているが、日本国内のEV車充電設備では、アウディ、BMW、メルセデスベンツと提携、バッテリーからEVのバッテリーに充電するという方式なので、設置場所の自由度も上がっている。


 コンテナ型程置用蓄電池は、工場やビル、家庭などで使われるものだが、自然エネルギーと組み合わせると電気代の節約効果もある。


■海上パワーグリッド


 パワーXは、自然エネルギーで発電した電気を大容量バッテリーに貯めて船で必要な場所に運ぶ「海上パワーグリッド」という構想も進めている。
 これは「電力は送電線で運ぶ」という従来の概念を覆す新たな発想だ。
 作った電力をバッテリーに貯めて貨物として運ぶ、「海を送電線(パワーグリッド)として利用する」ための専用「電気運搬船」の開発も行なっている。
 災害による電力網の切断で起こる停電対策としても有効だし、電力が余っている場所から足りない場所に運搬できるため、ソーラや風力発電施設の新たな電力販売にもつながる。
 パワーXの新たな発想が、日本のエネルギー新時代を切り開くかも知れない。

 

======== DATA =========

●パワーX
https://power-x.jp

 

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