それはカスタマーハラスメントではありません!
⑧『出るところに出る!』《3部/5部作》
ただ、お客様の心理を考えると、最高2回は、止めることが好ましいでしょう。
なにしろ、相手は、「出るところに出る!」と自分がそう言ったら、企業の担当者は、「それは、ご勘弁ください」とか「それはやめていただけませんか」とか、または「それでは、ご希望どおりにいたします」と言ってくるだろうと想定しています。ところが、担当者から、即「どうぞ」という想定外の意思表示が返ってきたとしたら、その驚きで混乱するでしょう。担当者からの想定外の返答だったのでお客様の中に混乱が始まるので、このお客様は、続けて、脅迫めいた言葉を吐いてしまうのです。
例えば、お客様が会社の対応に納得がいかなくて「出るとこに出る!」と言ったとしましょう。担当者はそれに対して、「わかりました。どうぞ」という意思表示をしたとします。するとお客様は、想定外の返答だったので驚いて混乱し「お前をクビにしてやるからな!」なんて言ってしまうのです。
いつも私が言っているように、《カスタマーハラスメントに相当する言葉を言わせてしまうのは担当者》だとわかる典型的な場面ですね。
それでは、この場合、お客様は担当者にどう言ってほしいのかというと、それは、《一旦、自分の脅迫を止めてほしい》と思っているのです。お客様の本心は、訴えるなどと、むずかしいこと、ややこしいことはしたくない、脅迫者のレッテルは貼られたくない、だから、訴えないですむようにしてほしいと、思っているのです。
それには、自分の希望を拒否しないでほしいと思うわけです。だから、担当者は、「出るところに出る!」を止めるような意思表示をすべきなのです。
いつも言っているように、お客様が何を求めようと、企業としてできることとできないことをお伝えすることが、担当者の正しい態様です。お客様のご希望の対応をすることが担当者の正しい態様だと考えているなら間違いです。もちろん、できることはするべきですが、そもそも、企業に、お客様のご希望にできないことがあってもかまわないのです。そして、企業の回答をお伝えした結果お客様が怒ってしまっても、それは担当者のあなたのせいではないことも忘れないで下さい。自分の会社の指示通りの対応を指示通りのトークでおこなえば、相手が怒っても、あなたのせいではありません。
そのようなことを折り込んで企業は、担当者に指示する具体的なトークを明文化して用意をしなければなりません。そして担当者のあなたは、企業があなたに指示をした、この場面に用いるのにふさわしいトークでお話しをすることを徹底してください。
そうすれば、企業としてお断りしたあなたの態様に、お客様が怒って「出るところに出る!」と言っても、あなたは、お客様の怒りが高まったことに責任を感じる必要はないのです。だから、企業が決めたトークを企業の指示通りに実践をすることだけが、担当者の理念だということを忘れないでください。






















