利用者がスポーツ、芸能、政治、経済など、さまざまな分野のイベントの結果を予測して賭けを行い、的中すれば収益が得られる予測市場が、2024年の米大統領選以降に急拡大している。
代表的な予測市場プラットフォームは「ポリマーケット」と「カルシ」で、これまでに「米政府閉鎖がいつ終わるか」「FRBは利下げするか」「パウエル議長の後任は誰か」「今月末までにビットコインは〇〇ドルを超えるか」「人気歌手テイラー・スウィフトの最新アルバムで最も配信回数が少ない曲はどれか」「スーパーボウルの勝敗」などや、今回の「イラン攻撃」や「ベネズエラのマドゥロ大統領をアメリカが襲撃するか」などもある。
3月の授賞式に向けたアカデミー賞各賞の受賞作品、サッカー・ワールドカップの優勝国、イラン政権の崩壊、原油価格の上昇率、次期イラン最高指導者なども賭けの対象になっている。
■予想市場の仕組み
予想市場の賭けは全て特定イベントの「はい(Yes)」か「いいえ(No)」の2択で、予測に対するシェア(賭けの比率)を売買するものだ。
そのため選挙での当落の場合、世論調査などにより当選確率が急に上がったり逆に下がったりもする。
イギリスにもスポーツなどの結果に賭ける「ブックメーカー」があるが、これはお店対個人の取引で、一度賭けると結果が出る前には退場できないのに対して、予想市場は賭けている個人対個人という「証券取引所」に近い仕組みで、賭け率によって価格が変動するため、イベントが起きる前であれば株式市場のように売ることもできる。
また、取引に「ブロックチェーン(暗号資産)」を使うことで、銀行口座を持たない世界中の人々や、グレーゾーンながら賭博規制が厳しい地域の資金も流入しやすくなっているため、取引が急増している。
もちろん、日本人がこれに賭けることは、オンラインスポーツ賭博やオンラインカジノと同様に「違法(賭博罪)」だが、予想を見ることはできる。
今年1月、ベネズエラのマドゥロ大統領をアメリカが襲撃して拘束した時に、攻撃の5時間足らず前に「マドゥロ大統領の排除」に、賭け金総額の半分以上にあたる3万4,000ドルを賭けて40万ドル(6,260万円)以上の利益(投資額の12倍のリターン)を稼いだトレーダーがいたし、昨年のノーベル平和賞でマチャド氏が受賞する確率が本人が受賞を知る数時間前に急上昇したこともあり、インサイダー疑惑もある。
しかし、群衆の知恵がダイレクトに反映される予想市場は、世論調査よりも早く正確に社会の変化を反映するので、世論を見るための活用としては面白い。
======== DATA =========
●ポリマーケット
https://polymarket.com/ja
●カルシ
https://kalshi.com




















