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第47回 「地の時代」から「風の時代」の経営へ

繁栄への着眼点 牟田太陽

※本コラムは2023年4月の繁栄への着眼点を掲載したものです。

 「地の時代」とは、固定的なもの、物質的なもの、カタチあるもの、目に見えるものが重視される時代のこと。対して、「風の時代」とは、流動的なもの、変異するもの、カタにはまらない、物に縛られないことが重視される時代のことをいう。

 「地の時代」から「風の時代」に完全にシフトをしたと、Podcastの打ち合わせでスタッフと話をしていてなるほどと思った。偶然だとしてもこのコロナ禍で変わった経営環境、人間の習慣、価値観… 重なる部分が多い。そして、それに合わせて経営も変化をしていかなくてはいけない。それを分かっていても、変化を嫌う人は多い。

 知ることとは変わっていくことである。孔子は論語の中で「朝に道を聞かば夕べに死すとも可なり」と言っている。

 牟田 學は、サインを頼まれた際に、「たとえ明日、世界が滅亡しようとも今日、私はリンゴの樹を植える」という言葉をよく使った。ルターの言葉だ。

 この二つの言葉は、真理の追究の重要さ、それにかける情熱を表している。何が起ころうとも変わっていくことを恐れない。むしろ自ら変化を起こしていく勇気を感じる言葉だ。

 時代が変わりつつあることを肌感覚では分かっているはずだ。それなのに多くの人は、恐怖から見て見ぬふりをしてしまう。気づかないフリをする。いまの自分、いまの生活、いまの仕事、いまの会社… 変わることが怖いからだ。誰でもそうだ。

 変化を怖がってはいけない。孔子の言葉を私なりに解釈すると、「朝に人として大切な道を聞いて悟ることができたのなら、夜には全く違う自分になっているだろう」というものではないか。

 自分のやるべきことを知ることは、全く違う自分に生まれ変わることなのだ。いま一度言うが、知ることとは変わっていくことである。変わろうとしない者は知ることはできない。

 「地の時代」は、カタチある物が求められた。人は目に見える豊かさを求めた。マイホーム、マイカー、家電製品…など、分かりやすい例だ。「風の時代」は目に見えないモノが必要とされる。簡単ではない。

 今年から稼げる事業はどんどんと変化をしていく。「地の時代」「風の時代」の話だけではなく、さまざまな要因がある。為替、原材料の高騰、ロシアのウクライナ侵攻、エネルギー問題、温暖化、食糧問題、都市化、新興国の台頭、人口増加(逆に日本は人口減少)少子化…などだ。

 変化を怖がらず、社長が先見の目を持ち、社員の先頭に立ち、風を起こす側になってほしい。

※本コラムは2023年4月の繁栄への着眼点を掲載したものです。


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