この数字は、オフィス用品の通販大手3社「アスクル」「カウネット」「たのめーる」の春夏号カタログに掲載されている商品点数の合計である。
アスクルは30,000 点(+800 品目)、カウネットは39,400 点(+1,900 品目)、たのめーるは28,200 点(+700 品目)と、3 社とも前号より商品点数を増やしている。
発行部数については、全て非公開となっているが、発刊日は2 月18 日~21 日、ページ数は1258~1276 ページと、3 社とも横並び状態。送料については、現在、アスクルとカウネットは、1,000 円以上で無料、たのめーるは400 円以上で無料と、商品やサービスに関する競争が激化している。
ただ、販売手法は、各会社のそれまでの事業内容と戦術により異なっている。1993 年、PLUS の社内事業部としてスタートした、文具通販のパイオニア企業であるアスクルは、町の文具店などを販売代理店( エージェント)としてシステムに組み込み、エージェントは新規顧客開拓と債権回収業務を、アスクルはカタログ製作・受注・発送・クレーム対応を担当することで共存共栄を図り、効率化と全国への販売網を確立するビジネスモデルを構築している。
また、アスクルの成功をみて2000 年にスタートした、コクヨの子会社であるカウネットも、アスクルと同様のビジネスモデルを構築。文具業界最大手としての強みを活かして、契約販売店には卸業務も支援するなど、フォロー体制を強化して、アスクルの3 倍近くにのぼる4,000 社を販売網に取り込んでいる。
一方、大塚商会が運営する1999 年にスタートしたたのめーるは、OA 機器や事務用品事業での訪問販売実績を活かし、営業マン3,000 人をフル稼働させて販売。
ITソリューションに強い企業らしく、企業の購買コスト削減の位置づけとして、「MA たのめーる」と
いった管理機能を強化したシステムを提供している。
近年では、3 社とも個人向けの「LOHAKO」(Yahoo!+ASKUL で運営)、「マイカウネット」、「ぱーそなる たのめーる」といった通販サイトをスタートさせている他、アスクルやカウネットでは、大手メーカーと事務用機器やオフィス用品の共同開発に乗り出すなど、各社ともにオリジナリティの確立と顧客の囲い込みを急いでいる。
だが、この熾烈な戦いは3 社に限ったものではない。ネット通販最大手のアマゾンも、ネット通販サイト内に個人向けだけでなく、オフィス向け「文房具・オフィス用品」ストアを開設しているからだ。
3 社の中では、アスクルがダントツの売上で抜きん出ており、ネットショップ上での取扱商品数も約377,000 アイテム以上と他社を圧倒しているが、アマゾンの取扱商品数は、5000 万種類以上。急ピッチで商品アイテムの拡充を図っているアスクルの本当のライバルは、アマゾンと言っていいだろう。
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