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戦略・戦術

第189号 買い場主義の具現化

社長のための“儲かる通販”戦略視点

 ここ1 年、様々なセミナーを受講してきたが、その中で一番印象に残ったのは、顧客中心主義を徹底化した、お客さま視点の「買い場」という言葉だ。
 
 デパート業界では以前から、企業側から見た「売り場」と対比させる言葉として使われていたが、最近、この言葉が他の業界にも拡がってきたように思う。
 
 この本質的なサービスのあり様にいち早く着目したのが、三越伊勢丹である。
 
 10数年前から、顧客起点の精神を表す「買い場」という言葉を社員に伝え、共有することで、お客さまの目線や利便性を徹底的に追求する姿勢を社内に根付かせている。
 
 その当時から、新しい時代に相応しい百貨店像を見据え、言葉の持つチカラを活かして、企業理念を具現化したわけで、そこに三越伊勢丹ならではの強さがある。
 
 また、全国の主要都市で総合ディスカウントストアを運営するドン・キホーテも、「売り場」を「買い場」と呼び、企業原理として「顧客最優先主義」を掲げている。
 
 創業以来、24 期連続の増収増益成長を続けるドン・キホーテ創業者の安田隆夫氏は、「この顧客最優先主義を実現するために、業界の常識を疑い、破り、壊してきた」と語っている。
 
 この言葉からも、買い場主義をスタッフ間で共有し、販売の現場で具現化することは、容易ではないことがお分かりいただけるだろう。
 
 私も顧問先企業に同行して、B to B 商談の現場に立ち合うことがあるが、残念ながら、自社のご都合主義や売上至上主義といった企業体質を垣間見ることが少なくない。
 
 だが、商品に対する厳しい選定基準を持つ消費者から選ばれるためには、お客さまの視点で考え、伝えていくことが、“当たり前”とならなければ、今後、どんな企業も生き残れない時代となっていくはずだ。
 
 
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