金沢で寿司が食べたくなり、前回の金沢店舗視察セミナーで蟹の視察と試食でお世話になったすし店に行った。「明日、夜、面白い店ある?」と問うと、大将が、嬉しそうな顔で、お客様が絶賛の郊外型の居酒屋があるという。その絶賛するお客様は中年というより、なんと60歳代。「それは面白そうだ!」
何か面白そうな予感がし、会話が弾んだ。
なんでも、その60歳代のお客様は、「ミニスカートで接客して、『〇〇様♪~、〇〇様♪~と接客するんだよ』と眉毛を八の字にして、嬉しそうに言うんです」との店主のふれこみ。
私はすかさず、「ああハナコとか塚田〇〇のパターンね」と心の中で思った。
そこで「じゃあ、それはおじさんに人気の店なんですか?」と大将に聞いた。
しかし、意外にも答えは、「いや、若い女性やカップル、それからファミリーですね」というコメントが帰ってきた。
私は一瞬、「???」という状態になった。
それはということで、大将も行ってみたいと思っていたが行っていないということで、一緒に行くことになった。
店に7時前に着いた。店は今風のダイニングだ。
今どきの金沢の片町の飲み需要とは正反対に、あらかた埋まっている。そして、女性二人客、デートのお客様がいる。いる。いる。
今どきの若者は飲まないと言うが、決してそうではないようだ。いや、もしかしたら、飲まずに食べるが中心なのかもしれない。
私たちはミニスカートのスタッフをある意味期待していたが、残念ながら、黒いズボンにショールのようなものを腰に巻いているだけだった。おそらく、照明のメリハリが効いた空間でミニスカートに見えたに違いない。
逆に、中年が食べる串などは、それなりの価格付けをしている。そして、今風な店のわりに、商品のレベルは高い。ある程度の味で、居酒屋の定番を抑えている。これなら、一緒に若者と行く中年も楽しめる。
その一方で、割安感のある若者向けメニューを品揃えしていることが、幅広い客層を獲得している秘密なのかもしれない。
塩味というのはあまり酒を飲まない若者には合わない。
そして、ご飯間隔で利用する食べの需要に合わない。