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35軒目 「世界に寿司を広める寿司屋」

大久保一彦の“流行る”お店の仕組みづくり

“世界に寿司を広める寿司屋”
 
「さかえ寿司」(千葉県・稲毛海岸)
 
 
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 千葉の稲毛海岸に繁盛寿司店がある。さかえ寿司だ。さかえ寿司のオーナー風戸正義さんにはふたつの顔がある。ひとつがこの寿司店のオー ナー。
 
 もうひとつが世界に寿司を広める伝道師。風戸さんは、世界各地で寿司のワークショップを開いている。
 
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 ロンドンでは世界で唯一の寿司コンクールが行われる。その大会で優勝したジェフさんも風戸さんの教え子、つまり弟子である。そのジェフさんは 今、マンダリンオリエンタルにいる。
 
 風戸さんの寿司は技術に裏打ちされた独創性にある。その独創性は、海外で異文化にふれ、寿司というものを違う視点で見てきたから生まれたのだ ろう。
 
 中でも風戸さんの炙りはうまい。ガスバーナーではなく、サラマンダーで丁寧に焼き上げる。こんがりと香ばしい炙りは絶品だ。
 
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 金目鯛、秋刀魚、鯖、中トロなどを炙り、素材の持つ旨みを引き出したり、炙ることで生臭みを消したりして、生のネタとは違う風合いを提供す る。
 
 このような独創性あるメニューに、多くのチェーン店のメニュー開発担当者がこの店を訪れヒントを得て帰っていく。それはいつしか炙りブームと なった。
 
 住宅地ゆえ、銀座の寿司屋のように高単価をとれない環境化ではあるが、鬼才を放っている風戸さん。この店の繁盛の秘密はお客様の目線で店作り をしていることが大きい。
 
 コースメニューは外さない良さがある。お客様がどうしたら喜ぶかを追求した結果なのだが、宴会メニューは寿司屋の敷居を意思させな い。
 
 お客様目線はメニューだけに留まらない。入り口回りや看板などもどうしたら魅力を感じるかを常に考えている。たちの寿司屋はまだまだ可能性が ある。それを確かめたいなら、ぜひ、千葉に行ったなら足を伸ばしてさかえ寿司に寄るとよい。

 

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