デジタルとアナログのコラボレーションが、従来からある楽しさを超越した、
まったく新しいエポックメイキングなおもしろさを生み出しているのだ。
「デジアナ・水族館」「デジアナ・ネイル」の、
2分野における《デジアナ・アミューズメント》の最新事例をご紹介しよう。
◆「新江ノ島水族館」~何度見ても飽きない美しく幻想的な生きたアート空間~
湘南の中心地、神奈川県藤沢市にある「新江ノ島水族館」(堀一久社長)、
通称"えのすい"は、言わずと知れた日本を代表する水族館である。
もとより、水族館は、水中に棲息している魚介類やイルカ・アシカといった海獣を、
水族として水槽の中で生きたまま飼育し、公開展示する究極のアナログ施設だ。
そのアナログ水族館が、最新のデジタル技術とコラボすることによって、
まったく新しい「デジアナ・水族館」に変身し、老若男女に大人気を博している。
「新江ノ島水族館」では"進化するえのすい"をテーマに掲げ、
世界的に注目を浴びているアート集団「チームラボ」と組み、
「えのすい×チームラボ ナイトワンダーアクアリウム2015」を開催している。
今までにはなかったさまざまな野心的な展示が訪れる者を楽しませてくれるが、
中でも最も大きな注目を集めているのが、メイン水槽の「相模湾大水槽」を
幻想的な異空間に変容させてしまう、
「花と魚」と題した、泳ぐお魚たちとデジタルアートの共演だ。
相模湾は日本中で最も魚の種類が多い湾だと言われるが、
その様子を再現した「相模湾大水槽」には、大小約2万匹ものお魚たちが泳いでいる。
その泳いでいるお魚たちを動くスクリーンにして、きらびやかな花の絵柄を投影する
プロジェクション・マッピングを行うのだ。
また、水槽の周りに映し出された花は、お魚が近づくと散って行く。
花の映像は、作成されたものを、毎回、同じように放映するのではなく、
お魚たちの動きに合わせて、リアルタイムで永遠に変容し続けるようにプログラムされている。
つまり、鑑賞者が目撃する、お魚たちとデジタルアートが、時々刻々、織り成す、
その瞬間のシーンは、再び同じものが見られない唯一無二のインタラクティブ・アートなのだ。
この新発想の《デジアナ・アミューズメント》は、
水族館に関する従来の概念を完全にくつがえしてしまった。
今まで水族館と言えば、昼間にイルカショーを観覧したりする
子ども連れのファミリーが訪れるイメージが強かった。
しかし、「デジアナ・水族館」として、新たに夜の楽しみがプラスされた"えのすい"は、
デートを楽しむ男女のカップルや、何度見ても飽きない美しく幻想的な生きたアート空間に
魅せられた大人が訪れるナイトスポットとなっているのだ。
「花と光―相模湾大水槽」(Flowers and Fish- Enoshima Aquarium Big Sagami Bay Tank)は、
2015年7月18日(土)~12月25日(金)、夕方5時から8時までの間、
随時、約10分にわたり上映されている。
やっぱり、「えのすい」(江ノ島水族館)はスゴい\(^o^)/同じシーンは二度と見られないお魚たちとチームラボの絶景コラボレーション! 「花と光―相模湾大水槽」は、12月25日(金)までの、夕方5時から8時、随時、約10分にわたり上映されている。
Posted by 西川 りゅうじん on 2015年9月8日
◆世界初ネイルシール・プリントマシン「ネイルプリ」(セガ)
今、若い女性の間で大ブレイクの期待が高まっている、最新のデジタル技術によって
究極のアナログを進化させた、《デジタル+アナログ=デジアナ技術》によるアミューズメントがある。
セガ・インタラクティブが、2015年11月から全国展開を予定している
ネイルシール・プリントマシン「ネイルプリ」だ。
一人一人まったく異なる10本の手の指のツメに、さらにその人の好みや気分や予算によって異なる
十人十色のネイルは、究極のアナログおしゃれアイテムだと言える。
しかも、ネイルサロンに行くには時間もお金をかかる。
そこで、立体的なネイルアートはできないものの、2013年頃から、
手軽に貼れて簡単にはがせる安価なネイルシールが生まれ、大ヒット商品となった。
しかし、既製品だけに、当然、種類は限られているし、
ネイルサロンのように自分好みのデザインやオリジナルの柄にすることはできなかった。
そんなアナログのネイルアートに、「ネイルプリ」がデジタル革命を起こそうとしている。
「ネイルプリ」は、その名の通り、自分がデザインした自分だけのネイルシールが作れる
世界初のプリントマシンだ。
その遊び方は2種類ある。
一つは、街角のアミューズメント施設の店舗などに設置されたプリントマシンでデザイン選択から
シール印刷までのすべての作業を行う"ココ de ネイル"。
もう一つは、スマートフォンの無料アプリを使って、
いつでもどこでも好きな時間と場所で前もってデザインしておき、
スマホを店舗に設置されたプリントマシンにつないでシールに印刷する"スマホ de ネイル"である。
セガでは既に、2015年8月24日から、i-phone用のiOS、および、
Android向けの専用スマートフォンアプリの無料ダウンロードを開始している。
用意されているツメのデザイン柄は、5本指を1セットにして、なんと、1500種類以上もある。
その中から、「テイスト」と「カラー」の2方向からデザインを選び、絞り込んで行く。
テイストには、フェミニン、エッジィ、キュート、ポップといった分類の中に、
星座、海、フルーツ、かき氷といった各種アイテムの様々なデザインがある。
例えば、自分自身や彼氏の生まれ月の星座のネイルをさりげなく付けることができる。
その他、キラキラと輝くホログラムや、プロのネイリストが描いたステキな柄もある。
また、スマホアプリを通じて、季節や流行に合わせたデザインが毎月配信され、
ネイルサロンに行かずとも、旬のネイルを貼るだけで安価に楽しめる。
さらに、「ネイルプリ」が何よりすごいのは、"スマホ de ネイル"では、
スマホで撮った写真を自分だけの素材としてデザインに取り入れることが可能なのだ。
イヌやネコなどのペット、彼氏や友だちや家族の顔、好きなアイドルや景色の写真、
しかも、高精細なカラー印刷に加え、鏡のように光を反射するホログラム印刷もほどこせる
ハイクオリティなネイルシールだ。
シールの厚さは0.06mmと薄く、ツメにしっかりとフィットする柔らかい素材を使用しており、
装着後の数日間は落ちない。
既に2015年春から、東京や大阪などでマシンをトライアルで設置して検証実験をスタートしている。
セガでは、2015年11月より、全国各地のゲームセンターやショッピングセンターなど
約300店舗で稼動を予定している。予価はワンプレイ400円、焼き増し300円。
最新のデジタル技術で楽しみながら作った自分だけのネイルのデザインをプリントし、
ツメに貼るというアナログの行為を行うことによって初めて、リアルに高揚感が感じられるに違いない。
無機質なデジタルのデータが、アナログな自分の体の一部と化すのだ。
まさに、新発想の《デジアナ・アミューズメント》である。
「プリクラ」は写真の世界を根本的に変え、現在のスマホの自撮り(セルフィー)へとつながったが、
「ネイルプリ」は人類のネイルに関する文化とビジネスに革命を起こす可能性を秘めている。
最新のデジタル技術によって、究極のアナログを進化させた、
《デジタル+アナログ=デジアナ技術》によるアミューズメントは、
日本の新たなお家芸となり、世界をリードして行くに違いない。