
今年になって日本株市場は大幅続伸を続け、とうとう日経平均株価が7万円の大台を超えてきました。今年初めには、あの「投資の神様」ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイ社が日本株に注目していること、そしてその主要な投資対象が「総合商社」であることを改めて明かして大きな話題となりました。
今回は、ウェルビーイング経営の観点で、その総合商社の日本における独自性に改めて注目しながら、世界の投資家を魅了する「強靭な人材力」の秘密と、各社が展開する具体的取り組みを紐解いていきます。
1.海外投資家が驚く日本独自の生態系「Sogo Shosha」
海外のビジネスパーソンや投資家にとって、実は、日本の「総合商社」は非常にユニークで驚きに満ちた存在です。
欧米での「商社(Trading Company)」といえば、特定の品目(例えば穀物や石油、鉱物など)に特化した専門商社が一般的です。一方、日本の総合商社は、食料から人工衛星、資源開発、インフラ建設、さらには防衛やオイル開発まで自社で担う「総合経済活動の媒介者」として機能しています。
読者の皆さんならご存じでしょう、いわゆる旧財閥系を中心とする圧倒的なネットワークと系列の総合力を活かし、単なる物品の仲介にとどまらず、事業投資や大規模プロジェクトの推進を自社で導く――。こうした総合商社のビジネスモデルは世界的に見ても極めて稀有な存在です。
そして、これまたご存じの通り、総合商社は就職活動で絶大な人気を誇り、常にランキング上位を占めています(給与も高いことで知られていますね)。結果として優秀な人材が集まり、その高度な人材力がビジネスの強靭さを生み出すという強力な好循環が回っています。
バークシャー・ハサウェイをはじめとするグローバル投資家が熱視線を送るのも、世界情勢の変化に強いポートフォリオ構造と高い事業創出能力、そして何よりそれを支える「人材力の高さ」が高く評価され、長期的な成長が見込まれているからにほかなりません。
2.「最強の人財集団」が実践するウェルビーイング具体施策
一方、給与も高く、社会的に信頼される地位を持ちながらも、総合商社の社員たちが忙しく厳しい環境の中で働いていることは間違いありません。特に、変化が激しく複雑なグローバル市場では、自分の事業がいつ破たんするかさえもわからない状況です。近年の強引な政治的な思惑が絡む中で、自分では何ともしがたい理不尽に対し大きなストレスを抱えることも多いと言われています。
それでも、新たな価値を創造し続けることが求められるのが市場原理。働くって厳しいものですね。それを維持するためには、会社としては社員が持てる能力を極限まで発揮できる環境を用意することが不可欠です。つまり、激務やストレスと隣り合わせのグローバルビジネス、社員の心身の健康を維持し、パフォーマンスを最大化させることが、企業自身の持続的成長に直結する、そこで登場するのがウェルビーイング経営なのです。
では、実際に、総合商社は何をどう取り組んでいるのでしょうか。
ここからは、実際の各社のHPの宣言とともに、各社がどのような具体的施策に取り組んでいるのかを深掘りします。 次のページ各社がどのような具体的施策に取り組んでいるのか
























