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第六十二話 「自分を追い込もう」(帝都産業)

社長の口ぐせ経営哲学

エコロジー時代をどう生き残っていくか、これは各企業の命題でもある。
会社設立以来、「環境に優しい会社」を基本理念にしているのは、デリバリー業務を全方向からサポートする業界の
パイオニアである帝都産業株式会社(本社・東京都多摩市)。
創業(昭和22年)時は、紙箱などの包装業だったが、日本初の屋根付き三輪バイク(宅配バイク)を開発、
現在のデリバリー市場の基盤づくりに貢献している企業に成長している。


業務は宅配バイクの販売にとどまらず、メンテナンスサービスから宅配用パッケージ、
顧客管理のソフト、デリバリービジネスの業務をサポートする企業に変わってきている。
昨年11月、国内初のLPGスクーター転換キットを装着した「ズーマーLPG」を発売し、LPガスで走るエコバイクとして
好評を博している。ガソリンや軽油に比べ、燃費もよく、排ガスも少ない事から注目を集めている。


「同じことをやっていたら負けてしまう」(老沼清晴社長、33歳)
と 三輪車のレンタル事業を開始、
「所有」から「使用」へと、顧客のニーズに合ったサービスを提供している。
1ヶ月1台から借りられる宅配用バイクである。契 約期間が1ヶ月単位なので、
仕事の都合に合わせて利用できるところが受けている。
次々に宅配ビジネスの独創的なビジネスモデルを展開し続けている。


デリバリー市場は拡大の一途をたどっていたが、景気後退の折、現状は、厳しい状況下に置かれている。
そういう中で、宅配バイクを購入するのではなく、繁忙期のみバイクをレンタルしたい、
という取引先(顧客)のニーズは高まっている。アイデア次第で需要を喚起する事も可能である、ということを証明している。


同社は常に挑戦し続けている企業である。老沼映輔会長は若い社長を支えながら、現場第一で動いている。
老沼会長は、「挑む」と「逃げる」は漢字がよく似ているが、大きな違いがあると、
「とにかくやってみよう。ダメでもともと」と激励する。
新しいものを生み出してきた企業だけに、全社員がチャレンジ精神を持つことを大事にしている。


デリバリー業界のパイオニアとして走り続けている同社は、特に、商品やサービスの開発に力を入れている。
老沼会長は個人的な見解として、崖っぷちが好き、という。人間誰でも、後がないと知恵も出るし、真剣にもなる。
だから、社員に対して、「自分を追い込もう」と呼びかける。
自分で自分を追い込むから、壁を乗り越えるための知恵(アイデアやヒント)は必ず、
出るというのが経験から学んだ仕事観である。


 

                                                             上妻英夫

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