menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

戦略・戦術

第74話 「『銀行との平素のお付き合いを大切にする』という過ち その2」

強い会社を築く ビジネス・クリニック

私が取締役をしている会社の社長から連絡が入りました。
「○月○日の夜 メガバンクのH銀行の常務、地区総責任者から会食のお誘いがあったのですが・・・」
「どこで?」
「△△市にあるH銀行の迎賓館で・・」
「又、すごいところにご招待なんですね・・・」
 
「貴方の事だから、それぐらいのところで接待されても嬉しくって有頂天になることはないでしょう。どうせ、借りてくださいのお願いでしょうね。ちょっと顔を立ててあげるか、などと思わないでくださいね!」
「迎賓館に招待されるのは初めてではありませんので、大丈夫ですよ!以前、その時の支店長は、支店が変われば会っても挨拶もしない、知らん顔でした。彼らはそんな人物ですから・・・おだてには乗りませんから」
 
しかし、世間の多くの人々は、銀行員におだてられて気分を悪くする人はいないのです。仕入れ業者におだてられると、何か裏があるのではないかと心を配るものですが・・・・
 
 
前にも申し上げましたが、皆さんの会社に「融資します」「もっと借りてください」と銀行員が頻繁に言ってきませんか?
 
なぜ、銀行が「預金してくれ!」といわずに、「借りてくれ!」と言ってくるのか、冷静に考えてみたことがありますか?
 
わが社が優良企業と格付されているのか?
それとも単に日本中に金がジャブジャブ余っているだけなのか?
 
 
毎日、日経新聞に出ている国債の金利率が下がっていますが、世の中に未だ、日本の国債を買う人が多くいるからです。
もし、買う人がいなくなったり、買わなくなったら金利率はすぐに上がります。
 
誰が日本の国債を買いに来ているのですか?
私は、売り買いの現場に立っていないので、真実はわかりませんが、これは間違いなくヨーロッパや米国の国債を買うよりも安全だからでしょう・・
スイスもドイツも国債の金利は低いのです。
 
 
銀行もお金を金庫に入れているだけなら損をします。(預金金利を支払わなくてはならない)
今は、お金(傘)が余っている時代なのです。
だから、仕事としてどこかへ押し付けなくてはならないのです。
 
 
このような時にこそ
 
・金を押し付けられない、頑として借りない
・借りた金は多めに返す
・金利を下げる
・担保や個人保証を解いてもらう
・銀行が、貸しても安全だと思うB/Sに変える

 
以上の努力をすることです。
 
やがて厳しい大雨が降る時代になっても、借入しなくてもよい会社づくりに励むべきです。
 
詳しくは、私の近著「社内埋蔵金をお金にする知恵」をお読みください。

 

第73話 「『銀行との平素のお付き合いを大切にする』という過ち」前のページ

第75話 「ハイパーインフレは まだまだ起こらない(1)」次のページ

関連セミナー・商品

  1. 「第37期 後継社長塾」

    セミナー

    「第37期 後継社長塾」

  2. 井上和弘の経営の核心102項

    井上和弘の経営の核心102項

  3. 井上和弘『経営革新全集』10巻完結記念講演会 収録

    音声・映像

    井上和弘『経営革新全集』10巻完結記念講演会 収録

関連記事

  1. 第15話 「渾身経営・回転経営が判らない経営者」

  2. 第161話 「波紋を呼ぶ相続税対策」

  3. 第36話 「非常勤役員」

最新の経営コラム

  1. 第36講 カスタマーハランスメント対策の実務策㉓

  2. 第132回 弛まず進める製造装置の改良で競争力向上はエンドレス(やまみ)

  3. 第181回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方104『相手に好かれる聴き上手のスキル』

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 社長業

    Vol.84 「部長・取締役に登用する大切な大切な条件(力)」
  2. 戦略・戦術

    第263号 25兆9,200億円
  3. 後継者

    第34回 家族マターは全員一致
  4. マネジメント

    挑戦の決断(27) 古代国家の改造(蘇我氏三代)
  5. 社長業

    Vol.89 「社長が社員に与える「最高の報酬」とは」
keyboard_arrow_up