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- 売れる住宅を創る 100の視点
- 第16回 来訪客には、営業職だけの説明でなく技術職にも物件の特徴の説明をさせる事が大切
皆様、新年おめでとうございます。本年も私のコラムを御笑読戴ければ幸いです。
さて、2011年の不動産市況はどうでしょうか…。私の予想ではあまり期待できないと思います。
特に財閥系や金融系の超大手ディベロッパーは堅調ですが、中堅ディベロッパーはかなり苦戦を強いられると危惧しております。
そこで、今回もこれから住宅産業はどうすれば完売して生き残れるかのお話を致します。
前回の第15回は「 多くの来訪客を呼び込む戦略が大切。 」でした。今回はその呼び込んだ多くの来訪客に如何に上手に売買契約に持ち込む為の手段のひとつをご説明致します。
私の「現地同行チェック」サービスで依頼者の方と販売事務所・モデルルームに行っていつも感じますのは、その物件の商品企画や設計を担当しました、ディベロッパーの技術者や設計事務所の設計者が居ないという事です。
ですので、営業の販売員の方に技術的な質問を致しましても、ほとんどの販売事務所で「 当社の技術屋に聞いて、後ほど電話でお答え致します。 」という回答が返ってきます。その場合、私は「 電話ではなく書面を郵送で依頼者の方に送って下さい。 」と営業の方にお願いしております。
理由は「 現地同行チェック」を私に依頼し、合格点を取った物件を購入し、出来上がった建物が質問の回答と違っていた場合、電話の回答ですと、言った・言わないと押し問答になり、購入者に迷惑がかかるからなのです。書面でしたら、もし質問の回答と出来上がった建物の大切な箇所が異なっていましたら「 虚偽の報告 」の証拠になり、購入者はキャンセルして手付金が戻ってくるからです。
その様な事態にならない為にも、最低でも土曜、日曜、祭日は販売事務所にその物件の商品企画や設計のチェックを担当しましたディベロッパーの技術者か、設計事務所の設計者に居てもらう事をお奨め致します。
その物件の商品企画や設計のチェックを担当しましたディベロッパーの技術者と、設計事務所の設計者が、その物件の良さを一番よく知っていますので、モデルルームでお客様に物件説明をしてもらうと大変効果があります。
実際に物件の商品企画や設計にかかわったディベロッパーの技術者や設計事務所の設計者の説明は説得力が有るのです。
私も若い頃、ディベロッパーからの要請で自分が設計したマンションの販売事務所・モデルルームに土曜日、日曜日に居て来訪者の質問に答えたり、その物件の建築的に良い所を説明致した事が何度も有りました。昭和55年~昭和60年のマンションが一番売れない時期でしたが、自画自賛になりますが、当時はその様にした物件はほとんど「 即日完売 」になりました。
販売事務所・モデルルーム来訪客には営業職の方は立地の良さの説明等や、ローンの相談をしてもらい技術職の方や設計事務所の設計担当の方には物件自体の良さをとくとくと語ってもらうととても説得力が出て契約率が高くなります。
是非、お試し下さい。
以上
碓井民朗