先端・○○元という部分を極めれば、成功への一歩。それも5回目となります。
ついつい体の先端とそれに関連する部分にのみフォーカスしがちですが、今回はビジネスパーソンの大切なパワーアイテムの、シャープであるべき先端について。それは、ネクタイの「剣先」。
実は、これに関してかなり驚くことが比較的頻繁にあるのです。それの代表例を上げますとこのような感じ。
ビジネスパーソンのコンサルティングの際には、常にネクタイを何本もご用意いただきます。皆さん、ご自身なりにシーン毎で使い分けている「この時はこれ」というものやお気に入りの物など、お話をうかがいながら拝見してゆくと、ネクタイの剣先がどうもシャープではない物を目にする機会がすくなくありません。この剣先がシャープでないという意味は、あの三角部分からヒゲのように糸がぼそぼそと垂れ下がってしまっているのです。
これでは、例えどんなに高価なネクタイであったとしても、そしてどんなにご自身のお立場、TPO、そしてご本人の個性にあっている一本であったとしても、何の効果もなくなってしまうだけでなく、マイナスの掛け算をしたような結果になるという、ご自身を下げるネクタイとなってしまうのです。
ジャケットを羽織っているし、それほど先端など見えないものでしょう?とお考えの方もいらっしゃることでしょう。しかし、ジャケットの前を空けてきている時、またふとした瞬間に、ネクタイの先端は人には本当によく見えています。時計の振子のように一番ふれるのが大剣、その先端であれば目立たない方がおかしい。
では、ヒゲが出始めてしまったネクタイはどうしたらいいのか?少し出来始めてしまった時には、引っ張らないようにしながら、先の細い鋏などで丁寧にトリム。お気に入りの一本であれば、なおさら丁寧に手入れをしましょう。しかし同時に、ネクタイは消耗品であることも心にとめてください。あまりに髭が出来過ぎた物は、過度の布が薄くなってきている(劣化している)証拠。そのような物をいつまでもしているのは、捨てる決断のできない人という、ビジネスパーソンとしての価値を下げますね。その時はお役御免にするのも大切な判断です。
丁寧に扱い大切に使うこと、そして時期がきたらきっぱり別れること、ネクタイの扱い一つをとっても、まさにその方の仕事のあり方が見えるかのようにも思えます。そのポイントであり、目安が剣先。
先端は常にシャープに、ネクタイも刃物も仕事も切れ味良く、ですね。