K・・・Knowledge(知識)
知識は力なりは本当か?
随分長くコラムをお休みしておりました!「J」で止まっていた、コラム再開の初回は「K‐Knowledge(知識)」です。
先日、日本経営合理化協会からリリースとなりました「天職の見つけ方シリーズ(CD・MP3)」でもお話をさせていただいた私ですが、日本で生まれ、NY留学をし、NYで会社を立ち上げ、NYに住まいを置きながら日本とアメリカを行ったり来たりしながら仕事をする中で常々感じるのが、知識は使ってこそ価値があるということ。これは日本に居る時よりも更に強く思う事が、日に日に多くなります。例え失敗しても、最初の頃の失敗なんてたいして痛くありません。であれば、実験しつつ、少しでも早く身につけ、使えるようにして、習慣になる位までにしてしまった者勝ちです。
よくあるパターンなのですが、私のコンサルティングやトレーニング、セミナーにご参加下さる方の中には、主に装い(ファッションの情報を含む)に関する豊富な知識をお持ちで、その方面の最新情報や蘊蓄の多い方がいらっしゃいます。それも、私など比ではないくらいの場合もしばしば。そして、特に少人数制グループコンサルティング形式だと、ご自身の知識を披露するその方の発表会になってしまうようなことも稀ではありません。しかしとても残念なことに、そういう方に限って情報や知識をお持ちでない他の方よりも、ご自身の在り方はボヤけているもしくはどこかで時代が止まっているケースが多いのです。
双方とも沢山知識を持つことで安心してしまっているのが共通項。前者は必要な情報を絞りきれずにいる優柔不断なおてんこ盛りタイプ、後者は知識は口からでてくるけれど実際自分では出来ていない、どこか臆病な武装タイプ。
確かに知識が多いのは素晴らしいことです。しかし、ただ持っているだけで使いこなせていないのだとしたら、持っていないのと等しい、いや、持っていないのよりも良くないのではないでしょうか。知識を持っていないなら、持てばいいだけのこと。しかし、持っているのにできない人は、実践能力・選択能力・管理能力の欠如の証明となり、非常に良く無い評価がついてくることでしょう。
そして、実は大抵の場合、姿を一目見たときに直ぐわかります。やはり、その人の外見はそれを物語っている。なぜなら、その日のその人の在り方、佇まいや装い方、モノの選び方は、その人の選択によって作られたものだから。前者は優柔不断に見え、後者はとても堅くなです。これも人のイメージであり、その人の中身が外見を作っていることを顕著に語っています。
Knowledge is the powerという言葉があります。アメリカで聞くと、「まさにその通り」と思うこの言葉が、何故か日本では違うと感じるのは、まずは試してみるという行動の有無の違いであることに気づきます。知らないとできない、知らなければ選択肢にも入らないのは確か。でも、知識を得たらとにかく試してみて、使えるよう事前準備があってこそ生きてきます。どんなに効果のある薬でも、もっているだけでは効きません。摂取してこそ効果がでますよね。
人間は未体験のこと、自分が知らなかったことに対して少なからず恐怖心を持つ生き物。試したらどうなるだろう?と不安に思うのも当然でしょう。しかし、そのままにしていたら、何も変わらない。知っている・持っているだけではダメなのです。
私のクライアントで過去最も大きな成果を上げて、その様子を私に見せてくださった方は、直ぐに行動に移されました。「あなたがそういうのならやってみます」とすぐに実行され、その過程でわからないことを具体的に質問してこられました。そして、ものすごいスピードで私の提案したアドバイスを着実にご自分のものになさったのですから、一流の経営者の新しいことを試してみる勇気と自信、実践力とはこういうことか・・・と舌をまきました。それも、コンサルティング前は、びっくりするようなオーバーサイズのスーツに大きめのシャツ(ほとんどそういうものを着用しないカジュアルなセクションにいらしたので)をお持ちで、お買い物もお好きではなかったのですが、それはまさに情報をお持ちでない上に、その方法と戦略を知らなかっただけというだけのこと。彼こそ、「知識は力なり」の言葉がぴったりです。その後は、ビジネスツールを購入するのは自己選択であり自己管理であることも理解され、人任せではなくご自身でビジネスワードローブの買い物にも出かけるようになったと、秘書の方が報告してくれました。
このように、知識も情報もビジネスシーンでは重要な武器。でもそれは使うからこそ価値があり。そして、どう使うか、いつ使うかで、人それぞれの方針や戦略があるのです。ですから武器は何時でも適切な場面でも使えるように手入れをし、練習しておかなくては。そしてもう一つ重要なのは、知識も情報も、賞味期限や時代性があるということ。劣化しないよう、常に確認をして、動作確認とアップデートをすることもお忘れなく。そう、全てがあなたのビジネス上でのプレゼンスでありイメージ。それが今のあなたを一瞬にして語るのですから。
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