menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

税務・会計

第147回 税務調査で必ず狙われる売上計上の期ズレ

賢い社長の「経理財務の見どころ・勘どころ・ツッコミどころ」

「請求書が翌月だから」は税務調査では通用しない!

税務調査の話をすると、多くの社長は「売上はすべて計上しているから心配ない」と言います。

しかし、実際の調査現場で確認されるのは、売上を隠したかどうかではありません。

「売上を正しい事業年度に計上しているか」という、計上時期のズレ、いわゆる期ズレです。

 

決算日前後の売上は金額が大きく、利益調整にも利用できるため、税務調査で重点的に確認されます。

意図的な脱税でなくても、決算期をまたいだ売上の計上ミスは、税務調査において最も頻繁に指摘され、多額の追徴課税を課されるケースが多く見られます。

 

そこで今回は、売上計上の期ズレに関する税務調査の実態について、わかりやすく解説します。

 

売上を請求書だけを見て経理処理していませんか?

 

なぜ税務署は売上の期ズレを重点的に調べるのか?

税務調査において、必ず売上計上の期ズレを重点的に調べるのには理由があります。

期ズレの指摘は、事実関係(日付)の間違いを証明するだけで済むため、高度な税法解釈を巡る議論になりにくく、税務署にとって効率よく税金を追徴できるからです。

 

たとえば、3月決算の会社で、3月中に納品が完了していた300万円の売上を、請求書の発行日である4月の日付で計上していたケースです。

中小企業の経理では、このような事務処理が珍しくありません。

 

経営者感覚では、「今期計上しなくても、来期の売上として税金を払うのだから同じだろう」と思いがちです。

しかし、税務署は「意図的に売上を翌期に繰り延べて脱税しているのではないか」と悪いほうに疑いをかけてきます。

 

結果、当期の売上計上漏れとして否認され、これに対する法人税と消費税の本税に加え、加算税と延滞税のペナルティが課されます。

法人税と消費税は翌期の申告で減額調整されますが、ペナルティは戻ってきません。

 

また、営業担当者が部門や個人の営業目標を達成したため、決算月末の取引を意図的に翌月の売上に回してしまう(売上の繰り延べ)ケースもあります。

このような経理処理は、会社が組織ぐるみで決算期末近くの取引を翌期に回して利益調整しているとみなされることがあります。

最悪の場合、重加算税を課される恐れもあるので注意してください。

 

売上計上基準は、社内で統一されていますか?

次のページ

1

2 3 4

第146回 税務調査における証憑書類の重要性前のページ

JMCAおすすめ商品・サービスopen_in_new

関連セミナー・商品

  1. 月次決算は5日間で出せる!スターターキット

    月次決算は5日間で出せる!スターターキット

関連記事

  1. 第44回 申請期限迫る!【事業復活支援金】|コロナ禍売上減の事業者対象

  2. 第23回 コロナ禍の「赤字決算」でやるべきこと

  3. 第55回 2023年10月施行 インボイス制度~事前準備すべき4つのポイント~

最新の経営コラム

  1. 【追悼】鈴木敏文氏 言葉で伝える経営(ジャーナリスト 勝見明氏)

  2. 第157回 飯豊温泉(山形県)――日本百名山の麓に湧く「森の秘湯」

  3. 第147回 税務調査で必ず狙われる売上計上の期ズレ

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 経済・株式・資産

    第12回  長期的視点からの事業承継
  2. 採用・法律

    第4回 『債権の消滅時効期間がかわる!』
  3. 経済・株式・資産

    第9話 2011年中国経済の10大予測
  4. マネジメント

    国のかたち、組織のかたち(29) 巨大企業の再生(JALの場合 下)
  5. キーワード

    第29回 令和の時代
keyboard_arrow_up