menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

税務・会計

第102回 インボイスの管理を定期的に点検する

賢い社長の「経理財務の見どころ・勘どころ・ツッコミどころ」

インボイス管理を定期的にチェックする

消費税のインボイス制度が2023年10月に導入されてから約1年が経過しました。

事業者間取引においては、インボイス様式の請求書や領収書が定着しつつあります。

しかし、新しい制度であるため、実務上の対応などについて、あいまいな状態で処理している中小企業も少なくありません。

経理部門においては、社内や取引先との間でインボイスが適切に処理されていることを定期的に確認し、不備に関しては都度見直しておきたいところです。

そこで今回は、インボイス制度の定期点検の必要性について、説明します。

 

インボイス制度の対応は去年で終わったと思っていませんか?

 

インボイスの保存管理の見直し

インボイス制度で重要なのは、適格請求書(インボイス)の保存と管理です。

企業が消費税の仕入税額控除を受けるためには、適正なインボイスを保存していることが前提となります。

インボイス制度導入直後は、担当者が変更点を細かく確認していた会社でも、日常業務が忙しくなると、現場でのチェックが疎かになる可能性があります。

 

インボイス制度導入1年後のタイミングで、経理担当者が社内で再度研修会などを開催することをおすすめします。

この1年間で発生したインボイスに関する不備や問題点などを洗い出して、ケース別に注意点をまとめて、改善を促します。

具体的には、適格請求書発行事業者の登録番号や取引内容が正確であること、消費税が明確に記載されているかどうかを再確認します。

飲食店・小売店の領収書やレシートで、インボイスの記載事項(登録番号、取引内容、消費税率等)に不備があるものを例示して説明するとわかりやすいでしょう。

 

また、クレジットカードやスマートフォンの決済アプリで支払った場合、カードや決済アプリの支払履歴では、登録番号や消費税の記載がないのでインボイスにはなりません。

インボイスがないと、仕入税額控除の対象外となり、会社が消費税を多く負担して損をすることを、全社員にしっかりと理解してもらいましょう。

 

経理担当者が、立替経費の精算時にインボイスの不備を発見したときには、すでに手遅れです。

経費を立替払いする社員が、適正なインボイスを毎回受領するように再度徹底するようにしてください。

 

今月経費精算する領収書にはすべてインボイス番号が記載されていますか?

次のページ

1

2 3 4

第101回 中小企業における資金繰り管理の重要性前のページ

第103回 なぜ経験と勘で経営すると失敗するのか?次のページ

関連セミナー・商品

  1. 月次決算は5日間で出せる!スターターキット

    月次決算は5日間で出せる!スターターキット

関連記事

  1. 第21回 コロナ禍で変わる「税務調査」

  2. 第44回 申請期限迫る!【事業復活支援金】|コロナ禍売上減の事業者対象

  3. 第52回 コロナ禍でもオフィス業務を停滞させない「経理テレワーク」

最新の経営コラム

  1. 第36講 カスタマーハランスメント対策の実務策㉓

  2. 第132回 弛まず進める製造装置の改良で競争力向上はエンドレス(やまみ)

  3. 第181回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方104『相手に好かれる聴き上手のスキル』

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. マネジメント

    人を活かす(6) 上杉鷹山の改革断行
  2. 戦略・戦術

    第185話 「今こそ、個人保証を外しなさい」
  3. キーワード

    第2回 今こそ街に出て《街情報》《人情報》をゲットしよう
  4. マネジメント

    第170回 顧客接点を持つ
  5. 人間学・古典

    第103講 「論語その3」 吾、十有五にして学に志し、三十にして立ち、四十にして...
keyboard_arrow_up